映画「名探偵コナン 14番目の標的」は1998年公開されました。
劇場版『名探偵コナン』シリーズの第2作目です。
14番目の標的は「14番目のターゲット」と読みます。
この劇場版「名探偵コナン 14番目の標的」ネタバレと結末、犯人やトリックを紹介します。
伏線部分にはアンダーライン
推理回答にもアンダーラインを引いておきますね^^
「名探偵コナン 14番目の標的」あらすじ
監督:こだま兼嗣
脚本:古内一成
原作:青山剛昌
主題歌: ZARD
「少女の頃に戻ったみたいに」
この「名探偵コナン 14番目の標的」では、毛利小五郎とその知人が、名前に入っている数字になぞらえて13から1まで次々と標的になる事件が展開されていきます。
『14番目の標的』とは誰なのかが、最大の謎です。
また、毛利小五郎が刑事を辞めるきっかけとなった事件と毛利夫婦が別居した理由が初めて明かされています。
「名探偵コナン 14番目の標的」ネタバレ
ローマの遺跡が立ち並ぶような場所で母の跡を追いかける蘭。
しかしそんな彼女に母は、来ちゃダメー!と叫びます。
その瞬間鳴り響いた銃声―――
母は蘭の目の前で倒れたのでした。
そんな夢を見て飛び起きた蘭。
心配して母・英里に電話をかけますが、彼女は笑いながら考えすぎよといなします。
その言葉に安心した蘭は、今夜楽しみにしてるね、と言って電話を切りましたが、そのあと英里は少し複雑な表情を浮かべていました。
あの子覚えてるのかしら?
そう呟く彼女の左太腿には、ある傷跡が残っています。
その日、米花刑務所から一人の男が刑期を終え出所してきました。
元ディーラーで殺人で服役していた村上丈。
彼の開いた手帳には毛利小五郎の名前が・・・。
彼は出所したその足で、毛利の探偵事務所を訪ねました。
しかし事務所には誰もおらず・・・。
あれは一体何をしにやって来たのでしょうか―――?
帰宅したコナンは、渋々とした表情で身支度を整える毛利を見て今日がなんの日か思い出します。
今夜は別居中の妻・英里との夕食会があるのです。
これは両親の仲を取り持とうとする蘭が考えた夕食会でした。
乗り気ではない毛利ですが、フランス料理店ラ・フルールへ移動すると徐々に気分を持ち直します。
ここは毛利と英里の行きつけの店であり、沢山の思い出がある場所だからです。
二人が若かりし頃から顔なじみのソムリエ・沢木公平にワインを選んで貰いながら懐かしい思い出話に花が咲きます。
15年前、初めてこの店にやってきた時、英里の好きなチョコレートを贈ってくれた毛利。
嬉しそうに話していた英里でしたが、その懐かしく温かな空気をぶち壊したのは毛利本人でした。
デリカシーのないその態度に英里は怒りの表情を浮かべると席を立ってしまいます。
両親がまた仲良く、という蘭の願いはまたしても叶えられる事はなかったのです。
「名探偵コナン 14番目の標的」事件のヒント
その一週間後のことでした。
ランニング中の目暮警部が何者かによりボーガンの矢で打たれます。
幸いにも怪我は急所を外れており、命に別状はありませんが数日間の入院を余儀なくされた目暮警部。
使用されたのはハンドタイプのボーガンです。
目暮と知って狙ったものか愉快犯か、その両面で捜査が進められる中、現場では西洋刀のような物が発見されます。
見舞いに来ていたコナンはこれをどこかで見たような・・・
でも思い出せない見覚えのあるものでした。
夕食会を早々に去った英里ですが、翌日出勤した事務所でチョコレートを受け取ります。
それは初めてのデートで毛利が贈ってくれたスイスのジゴバのチョコレート。
夕食会の立ち振る舞いを反省した毛利からの贈り物だと思った英里は、差出人不明にもかかわらずそのまま食べてしまいます。
しかしすぐに異変が!
吐き出して秘書の目の前で倒れてしまったのです。
英里が病院に運ばれたと聞いて東都大学病院へ駆けつけた蘭たち。
すぐに胃の洗浄をしたので命に別状はないものの、混入されていたのが農薬系の毒物という事でイタズラでは済まされない事件です。
警部に続いて英里まで・・・
そう呟いた毛利は、彼女が受け取ったチョコレートの包装紙に添えられた紙製の花を見て顔色を変えます。
この花にも見覚えがあるコナン。
もしかして警部を襲ったのと同じ犯人が!?と白鳥刑事も動揺を見せたのでした。
見舞いを終えて病院を出たコナンは、数少ない自分の正体を知っている阿笠博士の前で連続する事件に思いを馳せていました。
その時、阿笠邸の玄関から窓を割る音が・・・。
駆け寄りドアを開ける阿笠博士でしたが、外にいたバイクの男に矢で打たれてしまいます。
コナンはここでも妙なものを発見します。
それを見てやっと閃いたコナン。
「名探偵コナン 14番目の標的」トリック
彼は入院した阿笠博士の病室で推理を披露します。
犯人はトランプの絵柄に合わせて犯行を行っている、と。
最初に襲われた目暮警部は名前が十三、
つまりは13という事でスペードのキングを当てはめキングが持っているナイフが現場にあったんだというのです。
続いて英里、苗字が妃ということから英訳してクイーン、だから12。
阿笠博士は名前が博士と書いてひろし、士は10と1で11だ。
犯人はトランプのスペードの絵柄に合わせた持ち物を置いていっているのだと話すコナン。
犯人は毛利に関係があり、
なおかつ名前に数字の意味を持つ人物を狙っている―――。
そこまで話した時、病室に目暮警部がやってきます。
連続する事件にじっとしていられず、色々調べてきたというのです。
犯人はおそらく村上丈だと話す警部に、確かにあいつなら、と顔をしかめる毛利。
村上はまだ刑事だった頃の毛利が逮捕した殺人犯でした。
その事件なら聞いたことがある、と声を上げた白鳥刑事。
しかしその続きは目暮警部によって遮られてしまいます。
その唐突な声の荒げ方は、蘭とコナンも驚く程・・・。
とにかく、次は名前に10がつく人が襲われる可能性が高い―――
そう考えた毛利は、心当たりの女性のもとへ走り去ってしまいました。
毛利小五郎が警察を辞めた理由
蘭とコナンは白鳥刑事に送って貰う事になりました。
車内で蘭たちは、彼がさっき言いかけた話の続きをせがみます。
調べれば分かる事だから・・・
と白鳥刑事が話し始めたのは、10年前の村上逮捕の時の出来事でした。
調書をとっている最中トイレに行きたいと言い出した村上。
係の警官に任せて一服していた毛利に、英里が蘭を連れて会いに来たのがその時でした。
彼女は泊まり込み捜査をしている毛利のために着替え一式を持ってきていたのです。
しかし次の瞬間、警官の隙をついて拳銃を奪った村上の人質にされてしまった英里。
そこまで話を聞いて記憶を取り戻した蘭は、その時母のもとに駆け寄ろうとした彼女に向かって英里が叫んだ言葉を思い出します。
来ちゃダメー!という夢は、実際の記憶によるものだったのです。
駆け寄ろうとした幼い蘭を目暮警部が抱きかかえた時、銃声が響き渡ります。
撃ったのは毛利。
彼は、妻を人質にする村上の肩を撃ち抜いたのです。
銃の腕前に定評のあった毛利は人質を避けて犯人だけを撃つ自身があったのだろう、というのが白鳥刑事の見立て・・・
しかし、英里の太ももにはそれた銃弾が傷をつけてしまったこともあり、人質に構わず撃ったという行為が警察内部でも問題視されます。
毛利が警察をやめたのはこの直後のことでした。
帰宅した蘭は気落ちした様子で何事か物思いにふけっています。
そこへ電話がかかってきました。
蝶ネクタイ型変声機で声を新一に変えたコナンがかけたのです。
母親が父の元を去った理由がわかったと沈んだ声で話す蘭。
彼女は英里が人質となっているのに引き金を引いた毛利が信じられなくなった、と言い、新一ならそんな事しないわよね、と訴えます。
しかし彼は、撃ったのが事実でもそれが真実とは限らないんじゃないか?とだけ答え、元気出せよ!と言ってそのまま電話を切ってしまったのでした。
10番目の標的
朝を迎えても毛利は帰ってきません。
彼は知り合いのクラブのママ十和子を心配して一晩中張り込みを続けていたのです。
コナンは村上が、なぜ自分の犯行だとわかるような証拠を残したのか?ということを考え続けていました。
そのとき目に入ったのは、毛利の部屋に飾られた一枚の写真。
写っているのはプロゴルファーの辻弘樹です。
毛利と彼は顔見知りであり、名前の辻には10の数字が入っています。
慌てて辻のもとに向かったコナンたち。
連絡を受けた毛利と目暮警部も辻が予定しているヘリ飛行を止めるためヘリポートにやってきました。
そしてすぐ辻に事情を説明しますが、彼は全く意に介しません。
飛行をやめるどころか、そんなに心配なら一緒に乗ればいいとまで言い出す始末。
悠々と目薬を指している彼にそれ以上の事は言えず、結局毛利と目暮警部、コナンを乗せてヘリは飛び立ったのでした。
ところが飛び立って何分もしないうちに辻に異変が訪れます。
太陽の光に目が明けていられない、と訴える辻。
操縦席の彼がハンドルを握れなくなった為、ヘリは大きく傾きます。
変わってハンドルを握ったコナンは、真下に米花小学校を見つけると遊んでいた元太に、無線機となっているこども探偵団のバッチで連絡を送りました。
遊んでいる子供たちを避難させて校庭にぶつかるような形で着陸したヘリコプター。
燃料が漏れて大爆発を起こしたヘリから、コナン達は危機一髪、逃げ出せたのでした。
すぐに米花中央病院へと運ばれた辻。
彼は差し替えられた目薬をさしたことで瞳孔が開き、目を開けていられなかったのです。
彼もまた、命に別状はないものの完治までかなりの時間がかかる事から予定されていた全米オープンへの参戦をキャンセルせざるを得ない状況となってしまいました。
9番目と8番目の標的
次に狙われるのは9だ!と焦る目暮警部ですが、毛利には9の付く名前の知り合いが思い当たりません。
8ならいるんですが、と彼が心配したのは、ソムリエの沢木公平でした。
沢木の自宅へ向かった毛利たち。
実家が山梨で果樹園を営んでいる彼は、自宅にもワインクーラーを備えきちんと管理しています。
部屋のフローリングには大きく凹んだ跡がありました。
瓶を落としてしまってね、と困ったような顔で笑った沢木に、ワイン好きな白鳥刑事は目を輝かせています。
揃えられているのが高級ワインばかりだからです。
それを見て毛利は、沢木のお気に入りワイン・シャトー・ペトリュスもあるのかと聞きました。
飲み物になるまで何年もかかると聞いていたシャトー・ペトリュスですが、しかし沢木は我慢できずに飲んでしまった、と話します。
ワイン談義に花が咲きそうになる空気に、話を本筋に戻す目暮警部。
今日の沢木の予定を聞き出すと、彼は三時に実業家・旭勝義とのこと・・・。
彼は新しくオープンする海洋レストランを任せる、と言われているのです。
旭とは毛利も仕事の依頼を受けて会った事がありました。
旭・・・漢字の中に九が入ってる!
そう気づいた面々は旭に会いにいく事に。
毛利だけは、知り合いというわけではと首を傾げていましたが・・・。
海洋レストラン・アクアクリスタルに到着すると、そこには同じく三時の約束で呼び出されたモデルの奈々、カメラマンの宍戸、ピーター・フォード、エッセイストの仁科らも来ていました。
彼らの名前にもそれぞれ数字が入っています。
モノレールに乗って到着したアクアクリスタルは、海底に作られたレストランで窓からは海の生物の姿が楽しめる場所。
しかしそこに旭の姿はありません。
彼が到着するまでレストランで話を聞きながら待つことにした毛利たち。
目暮警部は仁科たちそれぞれの名前に数字が入っている事、毛利に関係する人物が狙われている事などを話し、念の為にと村上との関係を聴取します。
仁科と宍戸は仕事で関わった事があったものの、トラブルはなかったとのこと。
奈々は一瞬顔を曇らせ思案しますが、村上の出所が八日だと聞くと空気を変えるように声を上げ、こんな話はやめようと言い出しました。
そしてそのまま仁科を責めだしたのです。
彼が書いたエッセイに載っていた店に行ってみたが不味かった、と。
そして本当に味が分かっているのか?と詰め寄ると、持ち込んだワインを出してきて銘柄を当ててみろ、と迫ったのです。
侮辱され怒りに顔を歪ませながらテイスティングした仁科。
しかし彼はあっさり間違ってしまいます。
仁科のだした答えに爆笑した奈々は、グルメエッセイストの看板下ろした方がいいんじゃないのと彼を辱めるのでした。
「名探偵コナン 14番目の標的」真相へのヒント
奈々がワインを出したことで、ほかのメンバーもそれぞれワインやジュースをキッチンから持ち出してきます。
ジュースを持ってきたコナンは、落としてしまった缶ジュースを追ってテーブルの下へ。
やっと拾って机から出てきたところを毛利にジュースを奪われ・・・
再びキッチンへ戻ります。
するとそこに沢木の姿が。
彼は、珍しい調味料だな、とチリパウダーの味見をしていたのです。
それにしても、呼び出した割にいつまでたっても現れない旭。
四人はそれぞれ旭の秘書からの誘いで今日ここにやってきていました。
奈々は彼から贈られたマニキュアを塗って来ています。
彼女は暇つぶしにワインのコルクにマニキュアで落書きをしています。
するとピーターが、下に落ちていた、と言って一枚の紙を取り出しました。
沢木宛に書かれたそのメモは、遅れるかもしれないからワインセラーM18番の棚から好きなワインを持ってきて飲んでいて下さい、という旭からのものでした。
さっき机に下に潜り込んだコナンだけが、そんな紙あったかな?と不信感を持っていますが、指示通りレジカウンターにあるという鍵を持ってセラーに向かった一行。
広いワインセラーですが、空調管理が不十分なため沢木が残念そうな顔をしています。
そんな彼が、指定されたM18番棚へ向かった時でした。
コナンが気づいて叫ぶも間に合わず、足元のピアノ線に触れてしまった沢木。
途端に放たれた矢。
危機一髪で避けた沢木に怪我はありませんでしたが、ハンドボーガンが設置された罠には側にスペードの8が置かれています。
なぜ9の旭ではなく飛び越して8の沢木を・・・?という疑問あれども、ここにいては危険だとレストランに戻った毛利たち。
しかしそこで窓の外、海中を漂う旭を見つけてしまった事でパニックになってしまいます。
旭の胸にはスペードの9が差し込まれており、彼は早々に殺されていた事が分かったかです。
7番目の標的
しかし逃げ出そうにもドアは電子ロックされ電話線も切られており、キッチンにある非常口もセメントで固められています。
次に狙われるのは7の奈々だと、もう一度彼女に話を聞く事に。
すると彼女はさっきは黙ってしまった内容について口にし始めます。
3か月前、携帯を片手に運転していた彼女は信号に気付くのが遅れた事でバイクを転倒させてしまったと言うのです。
接触はしなかったものの、そのまま現場を去ってしまった奈々。
しかしバイクはオフロードではなかったと聞いた目暮警部は、今回の事件には無関係だろうと判断して館内の搜索に向かいました。
出口を探すために仁科たちも出て行き、レストランに残ったのは奈々と蘭とコナンだけ・・・
そのとき何者かがバッテリーを落とした事で、館内は灯りが消えてしまいます。
暗闇に包まれた室内で光るのは奈々の爪だけ。
彼女の塗っているマニキュアには夜光塗料が含まれていたのです。
毛利がバッテリーを上げた時、奈々はナイフに刺されて死んでいました。
灯りの下、動かなくなった奈々の左中指はつけ爪が取れています。
そして彼女の肩には左手で掴まれた跡が残っていました。
つまり犯人は右利き。
という事は、左利きの村上が犯人であるはずがないと考えたコナン。
名探偵コナン 14番目の標的の犯人
彼はここで自分の思い違いに気付いたのです。
そういえば暗闇の中、犯人はコナンが床に置いた缶ジュースを蹴っていた・・・
そのシミがズボンについているはずだと考えたコナンは、大人たちの足元を見て回り犯人を確信します。
しかしその動機に思い当たる節がなく衝撃を受けるコナン。
彼はとある事に閃くと、キッチンへ向かい人数分のミネラルウォーターを持って運んできました。
次々と口にする毛利や仁科たちを見て、自分の仮定が間違っていないことを確信します。
その人が犯人である証拠を探し、彼は何かを見つけたのでした。
ところがその時、建物全体が大きく揺れ室内がまたも暗くなってしまいます。
それだけでなく犯人が起爆スイッチを押した事でレストランの窓ガラスが割れ、レストランに海水が入り込んできました。
天井にわずかに出来た隙間に顔を出した面々ですが、そこに蘭の姿がありません。
彼女は爆発の威力でオブジェの車に足を挟まれ意識を海中で失っていたのです。
救助に向かったコナンは、なんとか彼女を助け出し全員での脱出を図ります。
彼らは爆発で割れた窓からの脱出を決めたのです。
唯一泳げない仁科だけは顔を青ざめさせて怯えていますが、そんな彼を宍戸が連れて潜ってくれる事になり、彼らはなんとか建物の外、海面へと顔を出す事が出来たのでした。
しかし陸に引き上げた仁科の呼吸がありません。
慌てて人工呼吸に向かう沢木ですが、それをコナンが止めます。
蝶ネクタイ型変声機を使った毛利の声で・・・。
そして白石に人工呼吸を指示して毛利を眠らせたコナンは、いつもどおり彼の声を使って推理を始めたのです。
仁科も意識を取り戻し、生存者全員が顔を揃えたところで彼は、犯人は村上ではないと宣言。
犯人は仮出所した村上とどこかで出会い、彼の過去を知って今回の事件に利用したのだ、と。
犯人は殺したい相手と自分の名前に数字が入っている事に気付くと、ほかの数字を埋めてカモフラージュする為に目暮警部たちを狙ったのです。
犯人が殺したかった相手・・・
それは奈々と旭、そして辻。
辻の場合は失敗に終わったがヘリを操縦する人間の瞳孔を開かせるという細工を考えれば殺意があったと見て間違いないと思われます。
そして犯人は仁科をも殺そうとしていた・・・
泳げない彼を海水で溺死させようと。
しかし失敗した為もう一度チャンスを狙ったのだ、人工呼吸という名目で・・・。
コナンが名指しした犯人は沢木公平だったのです。
14番目の標的の犯人の動機と証拠
沢木は旭を殺したあと自身を狙うようボーガンを仕掛け、秘書を演じて仁科たちを呼び出した・・・
動機はおそらく味覚関係に関係があるでしょう、と話すコナン。
彼は調味料の味見をしていた沢木を見て彼の味覚障害に気付いたのです。
ソムリエはチリパウダーのような刺激物は口にしません。
そして全員に配ったミネラルウォーター。
あれに細工がしてありました。
沢木の分だけは、食塩水だったのです。
それに気が付かずに飲んでいた沢木・・・
味覚障害の原因は主に精神的ストレスや頭部外傷があげられるが、奈々の事故によりソムリエとして致命的な疾患を患ってしまった彼は、自分が完璧なソムリエではなくなったことに耐えられず今回の事件を計画したと推理したコナン。
自宅の床に残されていた後も、天職を奪われた悲しみから大事にとっておいたワインを割った時についたものだろうと毛利の声で話したのです。
しかし沢木はそれを否定します。
確かに食塩水には気付かなかったが、しかしそれが犯人であるとの証拠にはならないでしょう、と。
しかしその証拠さえもコナンは見つけていました。
毛利の声で示したのは沢木の上着ポケットです。
そこから出てきたのは奈々が落書きしたコルク。
それは後ろから刺された奈々が犯人にしがみついた時に入ったものです。
更にポケットからは使い残したトランプが出てきました。
決定的な証拠を突きつけられた沢木は、言い逃れをやめます。
奈々と接触しそうになって転倒したことで味覚を失った事、それにより絶望した彼はストレスの原因となっていた旭・辻・仁科への復讐も決意して今回の計画を練ったというのです。
ワインブームに目をつけて高級ワインを買い占めながらも管理がずさんな旭、グルメをきどりながらワインの間違った知識を世に広めた仁科、自分の仕事を馬鹿にした辻、それぞれがソムリエという仕事を汚したと叫ぶ沢木に、いつもの落ち着いた優しげな姿はありません。
彼は顔を歪ませ復讐の為に村上を利用すると決めると彼をも殺したとまで告白したのです。
あの日、村上は毛利に謝罪するために事務所を訪れていただけだというのに・・・。
関係ない者が死のうがどうしようが興味はない!そう言い切る沢木は、この建物自体を沈めるつもりでアチコチに爆弾を仕掛けています。
そして起爆スイッチを入れた沢木。
彼は蘭を人質にするとヘリポートのある建物に向かって走り出しました。
名探偵コナン 14番目の標的のラスト最後の結末
追いかける毛利とコナン。
ヘリポートのある建物の屋上にたどり着いたときには、白鳥や目暮も追いつきます。
あらかじめヘリを呼んでいた沢木ですが、ナイフ片手に蘭を盾にしている彼を見て、ヘリの操縦者が機転を効かせ着陸を拒否しました。
蘭を離すよう指示する白鳥は銃を構え狙いを定めていますが、彼の腕はそこまで高いものではありません。
手が震えていて、このまま撃ったとしても蘭に当たる可能性が大きいくらいです。
その間も爆発によりビルは揺れ、徐々に傾いていきます。
拳銃を前にした沢木は蘭の命を盾にしながら、銃を寄越すよう白鳥に叫びます。
そして毛利もまた静かに拳銃を要求するのです。
しかし過去の事件を知っている白鳥は毛利に銃を渡すつもりはありません。
沢木に向かって投げられた拳銃。
拾って来いと命令されたのはコナンです。
彼は銃を拾い上げ・・・
この場面は10年前のあの日と同じ―――
同じ立場になって当時の毛利の心情を察したコナンは、銃を構えるとその引き金を引きました。
その瞬間、蘭はコナンに新一の姿を重ねみて、そのまま気を失ってしまいます。
その体重を支えきれず沢木は人質を失い・・・
そして毛利が彼を背負投げて逮捕したのでした。
コナンの行動により、当時の毛利が人質である英里を助ける為に発砲したんだという事が白鳥、そして蘭にも伝わります。
彼らは傾きゆくビルの屋上からヘリに乗り移ることで、助かったのでした。
後日談として・・・
毛利小五郎と妃英理が別れて暮らすようになった本当の理由が語られます。
妃英理いわく、
あの毛利小五郎の射撃については、理解していたと。・・・
ところがその晩、感謝のつもりで作った夕飯を、毛利小五郎が「マズイ!」と言ったそうなのです。
丹精込めて作った料理を否定された。
のが別居の真相でした。
妃英理はかなりの料理ベタのようなのです・・・
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