今回は怪盗キッドが殺人事件に巻き込まれてしまうストーリーです。
怪盗キッドの2回目の登場回になります。
「奇術愛好家殺人事件」のネタバレ、あらすじ、トリックや犯人、ラスト最後の結末です。
コミック20巻、アニメ第132~134話。
奇術愛好家殺人事件ネタバレ 逃げろ!
「皆さんご注目。取り出しましたは1枚の白いハンカチ・・・そして深紅の紐と銀色の指輪!」
雪の積もった道を進む車の後部座席で蘭にマジックを披露する園子。
指輪にひもを通すマジックに蘭は感心しますが、コナンはすぐにそのタネを見破ります。
今日は園子が参加している奇術愛好会のオフ会。
30歳の男のふりをしてチャットに参加しているという園子の彼女役として蘭も一緒にオフ会に参加するのです。
また、そのオフ会には園子が素敵な男性に違いないと言う土井塔克樹(どいとうかつき)も参加します。
「レッドへリング」と言うハンドルネームの土井塔との初対面に期待を寄せる「魔法使いの弟子」こと園子なのでした。
車を降り、吊り橋を渡って会場であるロッジに向かいます。
小五郎は異臭に気が付きますが、風邪気味のコナンはまったく気づきません。
ロッジに着くとオーナーである「無口な腹話術師」こと荒から「「魔法使いの弟子」さんですね?」と声をかけられた園子。
なぜ魔法使いの弟子とわかったのか尋ねると荒と一緒にいた「イカサマ童子」こと田中貴久恵、「消えるバニー」浜野利也、そして「イリュージョン」こと黒田直子が「発言を見ていればわかる、女の子が無理してオジサンのフリしてるってことが」と笑います。
オジサンのふりを楽しんでいた園子ですが、実は自分の方が遊ばれていたのですね。
そして荒はバイトの須鎌を紹介してくれました。
園子がレッドへリングが来ているか尋ねると、ちょうど2階から降りてきました。
予想とは正反対のぽっちゃりとした男性にがっかりする園子。
残りたがるコナンを連れて帰る小五郎。
後来ていないのは「脱出王」と「影法師」と聞いて園子はいやそうな顔をします。
影法師は「私は空を飛べる」「姿を自在に消せる」と不気味なことばっかり書き込んでいる人物だと言うのです。
ボードリーダー脱出王がいないことにはオフ会ができないと脱出王の本名も連絡先も知っている荒は電話をかけます。
しかし留守番電話になってしまい、とりあえず脱出王こと西山を待つことにした一同。
土井塔がイメージと違った園子は「ああ、やっぱ私のあこがれの君は彼一人か」とため息をつきます。
一方、帰路に就いた小五郎とコナン。
夕飯の心配をするコナンにお粥を作ってやると小五郎は言います。
その時、ラジオから殺人事件のニュースが流れてきました。
「杯戸町にあるアパートで、西山務さん41歳が遺体で発見されました・・・
発見したのは部屋を掃除に来た西山さんの母親で、遺体のそばにあったパソコンのモニターに「まずは一人目・・・影法師」という謎めいた文字が残されており、警察では事件との関係を捜査中です・・・
なお、西山さんはインターネットに凝っており、今日は自らボードリーダーを務める奇術愛好家連盟の集まりに出かける矢先の悲劇だったそうです・・・」
「お、おい・・・まさかこれ蘭が今行ってる・・・」と焦る小五郎にコナンは「おじさん・・・車戻して・・・早く!!!」と叫びました。
その頃、蘭達はロッジで食事をしながら尊敬するマジシャンについて話していました。
黒羽盗一(初代怪盗キッド)の名をあげる荒と土井塔、木下吉郎と言う田中、浜野は九十九元康だと言います。
話を振られた園子は「怪盗キッド様よ!!!」と答えました。
その答えを聞いた荒や土井塔は「でも彼は泥棒ですよ・・・」「日本人かどうかもわからないし・・・」と言いますが園子はだれが何と言おうと怪盗キッドと言い張ります。
園子のあこがれの王子様とは怪盗キッドだったのですね。
一方、小五郎の運転する車は吊り橋に到着しましたが、吊り橋は激しく燃えています。
しかしロッジに行くにはその橋しかありません。
「おじさんは急いで警察を呼んできて・・・」そう言い残してコナンは燃え盛る橋を全速力で渡ります。
その頃ロッジでは、電話がつながらなくなっていまいた。
外を気にする蘭に園子がどうしたか尋ねると、誰かに呼ばれた気がすると言います。
こんな山の奥でと言われながら玄関を見に行く園子。
外を見るとそこに高熱のコナンが倒れていました。
薄れゆく意識の中コナンは「早くここから・・・逃・・・げろ・・・」と蘭に伝えました。
奇術愛好家殺人事件ネタバレ 雪原の中で・・・
ベッドに寝かされたコナン。
コナンが意識を失う前に言った「早くここから・・・逃げろ」という言葉に一同動揺します。
田中はまだ来ていないふたりと関係あるのではと言いだします。
そこへ医学生だという土井塔が解熱剤を持ってきてコナンを介抱してくれました。
地元の警察から目暮警部に電話をかけた小五郎。
吊り橋がない中夜間に別ルートで登るのは危険、夜間のヘリも危険、電話はつながらないと言う目暮警部はそっちに行くから待ってるようにと小五郎に言います。
オーナーである荒も電話を手に取りますがやはりつながりません。
段取りをすべて任せてある脱出王が来ないのではという事でとりあえず仮のリーダーを決めることにしました。
せっかくだからとマジック風に決めようという浜野。
浜野は園子にハンカチで目隠しをし、他のメンバーに田中が見つけた紙とペンを配りました。
そしてそれぞれが名前を書いた紙を園子に渡し、〇×△を1枚ずつ書くようにと言います。
〇が書かれた紙の名前を仮のリーダー、×を宴会部長、△を風呂焚き係にしようというのです。
そして名前を書いた面を下に紙を並べました。
誰が選ばれたか予言すると言う浜野。
「仮のリーダーは・・・黒田さんあなただ!!」と言われた黒田が〇の書かれた紙をめくるとそこには本当に黒田の名前が。
そして△も予言通りに田中が選ばれました。
そして×のついた宴会部長は土井塔と言いますが、そこに書かれていたのは浜野の名前でした。
「あれぇ?」と言いながらネタを考えるために部屋にこもる浜野。
田中は風呂焚きに行き、荒はワイン蔵へ。
須鎌はつまみを作りにキッチンに向かい、黒田と土井塔はテーブルのセッティングを行うことになり園子はコナンの様子を見に行きます。
園子がコナンと蘭のいる部屋に行くと、コナンの熱が下がっていました。
熱が下がったし少しくらい放っておいても大丈夫と園子は蘭を連れて宴会に参加するため1階に降りていきます。
園子たちがリビングに行くと田中もやってきました。
荒もワイン蔵から戻ってきましたが、浜野はまだ部屋でネタの準備をしているようです。
まだ脱出王と影法師は来ていません。
ボードリーダーの脱出王はそのうち来るだろうと言う荒に目を覚ましたコナンが「来ないよ・・・」と自宅で殺されたことを伝えます。
そしてコナンがパソコンのモニターに「まずは一人目・・・影法師」と書かれていたことを言うとメンバーの顔色がさっと変わりました。
「そういえば」と田中は影法師と脱出王の口論に浜野が口をはさんでとばっちりを受けたことを思い出しました。
慌てて浜野の部屋に向かいますが、浜野はおらず寒いのに窓は開けっぱなしになっています。
「まさか」とコナンはベランダから下を見下ろしますが、転落したわけではないようです。
すると蘭が「ね、ねぇ・・・」と遠くを指さしました。
見ると真っ白な雪原に浜野が横たわっています。
慌てて駆け寄る一同。
しかし浜野に触れた土井塔は「来るな!!」と叫びました。
すでに浜野は死んでいたのです。
浜野の死体はロッジから10m以上離れたところに寝かされており、その周りには駆け寄った土井塔の足跡しかない。
「そう・・・これは、翼を持たない我々人間には到底なし得ない犯罪・・・不可能犯罪だ・・・」
奇術愛好家殺人事件ネタバレ 怪しい動き
トリックも動機もわからない浜野の死。
分かっているのは死因が細い糸のようなもので首を絞めた絞殺で、何らかの方法で死体を運んだということ。
そして犯人はロッジのそばにいるということです。
犯人がロッジにいるメンバーの中にいるのではないか、と話していると須鎌はあらかじめここに潜んでいたと考えられる人物が売ると言います。
それはまだ来ていない影法師です。
確かにそれらしい伝言が西山の遺体の側に残されていたと納得する荒。
影法師がまだ側で他のメンバーの命を狙っているかもしれないと、田中は帰ろうとします。
しかしコナンは「帰れないよ・・・」とコナンは吊り橋が燃やされたことを伝えます。
電話線も犯人に切られてしまったようで携帯は圏外と、世間から完璧に隔離されてしまったコナン達でした。
「影法師の正体がわかった⁉」
地元の警察署でやってきた目暮警部から話を聞いた小五郎。
しかしIDを調べても全く関係ない人物の物であり、目暮警部も「奇術愛好家連盟」のメンバーであることくらいしかわからないと言います。
つまり影法師は他人のパスワードとIDで通信していたのです。
さらにメンバーの中にはもうひとり、謎のIDで通信している人物がいると言います。
その頃、ロッジではメンバーがリビングに集まっていました。
園子は宴会部長に選んだ自分のせいでひとりで部屋にいた浜野が殺されたのではないかと落ち込んでいます。
「気にすることはないよ・・・」と土井塔が園子に声をかけました。
ランダムで選んだカードに印をつけた手品の助手である園子は悪くないと慰めます。
夜が明けたら小五郎が警察を呼んでやってくるからと言うコナン。
やがて話題はふたりが殺されてしまった動機に移ります。
この前のチャットが動機ではないかと言うメンバー達。
それは先月亡くなった春井風伝について話をしたときのことで、その時影法師が「あの偉大なマジシャンが死んだのは、貴様らのせいだ」と言ったと言うのです。
その理由は半年前にさかのぼります。
半年前に脱出ショーを誰かやってくれないかなと話した矢先に春井風伝が亡くなったのです。
春井風伝が半年前のチャットに参加していたわけではないようですが、IDが本物とは限らないしそのチャットを誰かが春井に見せたのかもしれないと言う荒。
そのため荒は直接会って確かめようと半年前のチャットに参加したメンバーを集めたのです。
しかし影法師が「奇術愛好家連盟」に参加したのは最近で、なぜ半年前のチャットを知っているのかがわかりません。
そのことを確かめるために荒は影法師を呼んだのです。
重たい空気が流れるリビング。
田中は寒くなったからと羽織るものを取りに行くと言います。
蘭もコナンに着せられるものを取りに行くと言うので、土井塔が付いてきてくれることになりました。
部屋でセーターを着せられたコナンは蘭に園子が助手をした手品のこと、誰が何をしていたのかを尋ねました。
話を聞きながらコナンはだれも姿を見ていない影法師が本当に犯人なのか、犯行時にみんなアリバイもあやふやだと考えます。
「とにかく犯人は俺たちをここに閉じ込めて、まだ何かをやらかす気だ・・・
だが、もう何も起こさせやしない・・・
それが、殺人なら、なおさらな・・・」
田中の部屋に入ると突然、パリと言う音がして矢が飛んできました。
窓には穴が開いています。
怒った田中は窓を開けて外を見ますが、下からもガラスが割れる音、そして園子の悲鳴が聞こえてきてコナン達は慌てて下に降りました。
園子は風呂でガラスが割れる音がしたからと見に行ったそうです。
風呂場に駆け付けると鏡に矢が刺さっていました。
窓ガラスも割られています。
「もう頭に来た!!」と外に出て犯人に出てくるように叫ぶ田中。
林の中は怪しい足跡だらけでやはり誰かが潜んでいるようです。
深い雪に足を取られて転ぶ園子と田中。
荒は雪原に落ちたボーガンを見つけました。
荒は誰かがけがをする前に犯人がボーガンを手放してよかったと喜びますが、土井塔は怒りを込めて雪に拳をうずめます。
奇術愛好家殺人事件ネタバレ 探索
最低のオフ会と言う田中。
そんな中園子は落ちているボーガンの矢を見つけました。
他のメンバーのことも撃つ気だったようです。
戻る途中コナンは一本の木の周りだけ枝に積もった雪が落ちているのに気が付きました。
見ると幹に穴が開いています。
なぜ穴が開いているのか気になったコナンですがとりあえず犯行時のアリバイを確かめることにしました。
浜野が殺されたのは部屋にこもっていた時で、その時黒田と土井塔は宴会の準備をしていてその後、黒田はキッチンで須鎌の手伝いをしていたと言います。
一方、土井塔は宴会用のクラッカーを取りに行っていました。
それはちょうど園子が蘭がいる部屋にコナンの様子を見に来ていた頃のことです。
田中は風呂焚き係として牧出風呂を沸かしていました。
そして荒はワイン蔵でワインを選んでいました。
田中も荒も8分くらいかかっていたようです。
ワインを取りに行くだけで8分もかかるのかと疑ったコナンは、荒にワイン蔵を見せてもらうことになりました。
鍵が3つもつけられたワイン蔵で、鍵を忘れて時間がかかったそうです。
そのワイン蔵の向かいにキッチンの勝手口がありました。
そしてそのついでに風呂焚き場を見に行くことになりました。
風呂焚き場のひさしには雪が乗っておらず、その少し上には窓があります。
その窓から2階には入れたのではとコナンは言いますが、田中は水のたまり具合を見るために2、3度その場を離れていたので他にも上れる人がいたのではないかと言います。
犯人が矢を撃ったのは林からだろうが何かが引っかかると言うコナン。
ロッジの周りを歩いていたコナンは雪の上にホチキスの針が落ちていたのを見つけました。
何かに気付いたコナン。
さらに風呂場の窓の上についた屋根を見たコナンは、ホチキスの穴が開いているのに気が付きました。
そしてコナンは園子からより詳しく役割決めのことを聞き出します。
園子から話を聞いて事件の謎が解けてきたコナン。
残るは浜野の遺体を、足跡を付けずに雪原に置いたトリックです。
その時、荒が気分直しにとワインを持ってきました。
ヨットの絵が描かれたワインの瓶を逆さにして盛ったコナンは、それをヒントに浜野の遺体を雪原に運んだトリックに気が付きました。
コナンは荒に工作をするからとホチキスとはさみ、長いひもを借りました。
急に姿を消したコナン。
蘭たちが心配しているとコナンの悲鳴が聞こえてきました。
声が聞こえてきた部屋に集まったメンバー。
そこにボーガンの矢が飛んできて壁に突き刺さりました。
「誰かいるよ・・・」と窓から外を見たコナンは外に飛び出し、他のメンバーも続きます。
ボーガンが刺さった木の周りに集まったところでコナンは「うまくいったよ、園子姉ちゃん」と園子に声をかけました。
「え?何」と驚く園子にコナンは麻酔銃を撃ちました。
急に座り込んだ園子に驚く蘭。
園子(コナン)は蘭に木の脇にあるボーガンを手に取るように言いました。
そして浜野の部屋に行くように言います。
なぜならこれから蘭と園子でトリックの実演を行うからです。
奇術愛好家殺人事件のトリックと犯人
長い紐とはさみがあれば可能になると言う園子。
矢の後端に穴を開けてひもを通して小さな輪を作って結び、そのふたつの輪にあらかじめ長さを測っておいたひもを通します。
そのひもは中間に別の2本のひもを結わえ付けたものです。
輪に通した長いひもの両端はベランダの手すりに結び付けたと言います。
「ボーガンで撃ち放つだけ・・・」
浜野の部屋で蘭は園子の指示通り矢を撃とうとします。
とそこに土井塔が現れて代わりに撃つと言いました。
「いつの間に⁉」と動揺しつつも、土井塔が代わりに撃つことを認めたコナン。
土井塔は園子の指示通りに矢を窓から見て右側と左側に生えた木に矢を撃ちました。
するとひもによってヨットに張られた2枚の帆のような形が出来上がったのです。
そして土井塔は園子の指示で死体に見立てた布団を縛ったひもに、ついている小さな輪にヨットのマストにあたる2本のひもの片方を通しました。
そしてその布団をベランダからロープウェイのように降ろすと足跡を付けずに雪原に布団を置くことができたのです。
そしてヨットのマストにあたるもう1本のひもを矢に結び付けて空に向かって打ち、同時にベランダに結び付けた紐を撃つと矢に引っ張られてひもは飛んでいきました。
しかしこのままでは矢はそのまま木に残っていたはずです。
だから犯人は橋を燃やして警察が来られないようにして矢を回収する時間を作ったのです。
「そうでしょ?犯人の田中貴久恵さん?」
犯人と名指しされた田中はボーガンで狙われたからと否定します。
しかし園子は「仕掛けは簡単よ!」と窓の上の壁にホッチキスの針を打ち込み、それに紐を結わえつけ、その紐の適当なところに重りをつけ、余った紐を上の階の手すりの柱に通して、窓の下から部屋の中に入れると言う仕掛けを説明しました。
そしてあとはその紐をベッドの上で固定し洋服で隠しておけば、服をとるふりをして紐を切るだけで、自動的に窓ガラスが割ることができたのです。
さらにガラスが割れたのと同時に、服の下に隠しておいたボーガンを背中越しに撃ち、蘭達が矢に気をとられているスキに、ひもを再び引っ張っておもりを上げ、カーテンを開けて、ガラスが割れたのを蘭達に確認させたのです。
「あたかも外から誰かが矢を撃ち込んできたかのように見えるって寸法よ!!」と言う園子に荒はそんなにうまくいくのかと言いますが、コナンは自分も同じように出来たと言います。
同じように風呂の窓もおもりのついたひもを下のふろ場の窓の上でホチキス止めし、余ったひもを手すりから上に通してストッパーを付けて窓の下に挟んだのです。
そして田中は窓を開けて風呂場のガラスを割ったのでした。
ボーガンの矢は事前に撃ちこんでいたのです。
その証拠がコナンの見つけたホチキスの針でした。
そしてその時見つかったボーガンと矢は、田中がみんなが足跡に目を足られたときに服の下に隠していたのを捨てたのです。
先ほど田中が転んでしりもちをついたのは矢を抜くためでした。
田中は浜野が部屋にこもっていた間風呂を焚いていたのだから無理と言います。
しかし園子は事前に風呂を焚いておけばよいと反論しました。
田中が風呂焚き係となったのは偶然ではなかったのです。
田中は浜野のマジックに協力していました。
そして裏にすでに〇×△が書かれた紙を用意しておいて、サクラ役の田中がみつけたふりをして使ったのです。
園子があの時渡されたのは書けないペンで、園子が記号を書いたわけではなかったのです。
「おそらくあなたは、このマジックをやろうと浜野さんに持ちかけ、まんまと風呂焚き係になり、あらかじめ薪をくべておいた風呂焚き場のひさしから、2階に侵入した・・・
そして、浜野さんが部屋に戻るのを待ち伏せて絞殺し、いま実証したトリックを使って不可能犯罪を実行したのよ!!」
追い詰められて証拠を出せと言う田中。
園子は証拠ならブーツの中にあると言います。
矢の降誕にひもの輪が付いたもう1本の矢が入っていると言うのです。
実は田中は2本の矢のうち、1本を集まったときにこっそり抜いて隠していたのでした。
影法師は罪をかぶせるために田中が生み出した架空の人物なのです。
観念して矢を取り出した田中は自分が春井風伝の名護であることを明かしました。
もともと「イカサマ童子」として通信していたのは春井風伝で、田中は遺品整理の時に脱出マジックに関するチャットの記録を見つけたのです。
勝手に脱出マジックをする気になって死んでしまったのは仕方がないものの、その後の西山と浜野の「いやー舞台の上で死ねて彼も本望でしょう(笑)」「年寄りの冷や水って言うヤツですか?」と言うコメントが許せなかったのです。
春井はマジックに成功したら正体を明かすつもりだったのでした。
奇術愛好家殺人事件のラスト最後の結末
「彼は気付いてたみたいよ・・・」
と田中は土井塔が春井に励ましのメールを送っていたことを説明しました。
なぜなら土井塔もマジックの使い手だから。
土井塔克樹はアナグラムで文字を入れ替えると怪盗キッドになるのです。
浜野の部屋に現れた怪盗キッド。
一緒にいたはずの蘭はキッドによって眠らされてしまいました。
イカサマ童子は春井風伝のデビュー当時のステージネームであり、死んだはずの春井が通信を続けることに疑問を持ったためキッドはオフ会に参加したのです。
田中が春井の孫と分かったものの殺人とは見抜けなかったと言うキッド。
「また会おうぜ」と言い残して飛び立っていきました。
その後警察のヘリが駆け付けて事件は幕を閉じました。
キッドに会えなかった園子は悔しさを紛らわすのにコナンと蘭を連れて延々4時間のオンステージカラオケで憂さ晴らし。
しかし、その3日後にはインターネットで今度は盆栽をやっている男の人と知り合ってうきうきしている園子なのでした。
怪盗キッドの登場第2回目は意外にも殺人事件でした。
土井塔克樹と言う名前には驚かされましたね。