今回は怪盗キッドが銀座のど真ん中に設置された紫紅の爪(パープル・ネイル)を狙う「怪盗キッドの瞬間移動魔術」のご紹介です。
どちらが勝つのか?
「怪盗キッドの瞬間移動魔術」のネタバレ、あらすじ、トリックやラスト最後の結末です。
コミック61巻、アニメ第515話。
怪盗キッドの瞬間移動魔術ネタバレ 紫紅の爪
帰宅途中、次郎吉の具合が悪いと話す園子。
食事ものどが通らないと言います。
なぜなら毎晩、夢で怪盗キッドにうなされているからです。
「えぇい!ダメじゃダメじゃ!!」と怒鳴り散らす次郎吉。
次郎吉が用意したキッドをおびき寄せる餌である伝説のミュール、「紫紅の爪(パープル・ネイル)」を守るのにふさわしい策がないからです。
氷漬けにする、東都タワーのてっぺんに飾ると言った案を聞いた次郎吉はふとなぜいつもキッドの後ろに月があるのか?という疑問を抱きました。
そして「その手があったか!!!」と何かひらめいたようです。
銀座4丁目の歩行者天国ど真ん中に飾られた紫紅の爪。
その四隅には警備員が立っています。
これではすぐに取られてしまうと言う中森警部に次郎吉はハンググライダーを使えないようにし、一度地上に降りたら空に逃げられないようにしたと説明しました。
そしてキッドにはその日の朝刊で挑戦状をたたきつけたと言います。
中森警部はもっと話を聞こうと打ち合わせに向かう次郎吉を追いかけようとしますが、道路に貼られた何かを蹴っ飛ばして転んでしまいました。
その時、「あ、来た!」と言う声が聞こえてきました。
見上げると上空をキッドが横切っていきます。
テレビカメラもキッドを追います。
その時コナンはハンググライダーにプロペラが付いていることに気が付きました。
そして白い煙が出て爆発が起こったのです。
やがて煙が晴れましたが、キッドの姿が見えません。
「どこ?」と蘭達も辺りを見回します。
その時、トッとキッドがパープル・ネイルの飾られた台の上に降り立ちました。
「すごーい!」と感心する蘭や園子。
しかしコナンはラジコンで飛ばしたダミーを爆発させてそちらに目が行っている間に群衆から抜け出したキッドが展示台に忍び寄って飛び乗っただけ、と冷めた表情をしています。
怪盗キッドに近寄る記者たち。
一言求められたたキッドは次郎吉に伝えてほしいと「今回は寝耳に水な話・・・十分な時間が取れず・・・予告状が出せなかった無礼をお許しいただきたい・・・」と言いました。
それを聞いていた次郎吉。
「よぉし今じゃ・・・張れィ!!」と叫びます。
その声を合図に先ほど中森警部がつまずいた道路に貼られたものから網が出てきました。
なんと次郎吉は20m近い高さの網で交差点を囲んだのです。
「たとえ気球を使おうとも上空のヘリが邪魔で使えまい・・・」と言う次郎吉。
そして群衆の中を逃げたとしても網をくぐる時には次郎吉のスタッフがチェックするからその時にミュールを持っていたり、手放してしまっていればアウトと自分の勝利を確信します。
記者にこの後どうするか尋ねられたキッド。
「仕事が済んだので家に帰ろうかと・・・テレポーションで・・・」と言って観衆を驚かせます。
怪盗キッドの瞬間移動魔術ネタバレ 瞬間移動
「瞬間移動で…逃げるだとぉ⁉」コナンの顔が険しくなりました。
テレビ局や観衆は盛り上がります。
しかし次郎吉は四方を網で囲まれて飛び立つこともできないからと言います。
中森警部はキッドを捕まえようと近寄りますが、キッドはミュールを懐にしまうと「ではまた10秒後に・・・」と言う言葉を残し、とびかかった中森警部を交わして消えてしまったのです。
「瞬間移動だ!!」と叫ぶ観衆。
コナンは煙幕とともに群衆に紛れ込んだだけと周囲を見回します。
ミュールについた発信機によると交差点内を銀座3丁目に向かって北上していると言います。
次郎吉はすぐに網の周囲を警備員で囲むよう指示を出しました。
しかし発信機は縦横無尽に動いています。
一方、宙を舞うキッドカードを見つけた小五郎。
「three」と書かれたそのカードには、発信機がつけられています。
さらに「two」「one」と書かれたカードも落ちてきました。
そして近くのビルの屋上で爆発が起こりました。
音のした方を振り向いて驚く中森警部と次郎吉。
そこにキッドが立っていたのです。
「本当に20秒足らずで・・・」と驚く小五郎。
周囲が盛り上がる中、次郎吉はそれは影武者だと言って本物のキッドは群衆の中にいると言います。
屋上にいた記者に声をかけられたキッド。
片方は模造品だからと記者に渡して明日にはもう片方の本物を用意してほしいと言って空に飛び立ちました。
そんなキッドの顔に何かが当たりました。
サッカーボールです。
地上を見るとコナンがにらみつけているのでした。
なぜどうせなら両方を偽物にしなかったのかと尋ねる園子。
次郎吉は両方が偽物ならキッドは両方おいて逃げるから片方だけにしたと言います。
片方でも本物のミュールを持っていればそれがキッドという事になります。
そして話は発信機がつけられたキッドカードに移りました。
空からスリー・ツー・ワンと降ってきたと言うそのカード。
屋上からキッドがカードを落としたと予想されますが、そのビルは次郎吉が借り切って封鎖していたのでエレベーターで上がることができません。
それに入れたとしても屋上まで1分以上かかるだろうと言います
「でもさー」とコナンはミュールだけなら移動できたのではと言いました。
中森警部も上にいた仲間が引っ張り上げればできたとその案に乗ります。
しかし、その案は台座の周囲にいた警備員の一人によって否定されました。
観客の持ったハンバーガーのケチャップが付いてしまったその警備員。
キッドのマントを触ってしまった跡が、テレビ放送で流れたと言うのです。
「つまり、屋上に現れたのは最初に地上に降り立った怪盗キッドと同一人物!」と次郎吉はキッドが20秒で30m上空に移動したと言います。
怪盗キッドの瞬間移動魔術ネタバレ 3つのタブー
次の日、怪盗キッドのニュースで盛り上がる少年探偵団。
今日も現れるとワクワクしています。
わずか20秒足らずでビルの屋上へ移動した、と言う灰原にコナンは「裏を返せば・・・20秒近くかけなきゃ移動できなかったってことだ!!」と言います。
その日の銀座。
交差点はすでに網で締め切られ、数名の警官以外誰もいません。
ビルの屋上もテレビ局が入れないよう、規制されています。
瞬間移動できるならしてみろと次郎吉は上機嫌です。
その側で園子と蘭は昨日録画したニュースを見ています。
「なんでキッドの衣装って白いんだろ?」と蘭が疑問を投げかけていると突然ポン、と音がして網をめぐって小さなパラシュートが撃ち込まれました。
しゃべる仕掛けが付いたカードから間近で見る観客もテレビもいないから今日のマジックショーは中止、と言うキッドのメッセージが流れます。
集まった群衆は交差点に入れろと騒ぎます。
キッドはもうそばにいると探す中森警部達。
そんな中、ひとりの少年(キッド)の入っちまおうと言う声で一斉に群衆が網をくぐって中に入り込みました。
仕方なく次郎吉は群衆がいることを認め、テレビ局のビルからの中継も許可します。
コナンは群衆がそばにいてさらにテレビ中継していないとできないトリックなのではと駆け出しました。
しかし、「よぉ名探偵・・・」銃を突きつけられます。
コナンに銃を突きつけた少年、怪盗キッドはコナンに「サーストンの3原則」というマジックの3つのタブーの話をします。
「奇術師はタネ明かしをしてはならない」「マジックを披露する前にこれから起こる現象を説明してはならない」そして「同じマジックを2度繰り返してはならない」と言う3つのタブー。
1回きりなら強烈な印象を残すマジックも、2度続けると観客がタネ明かしに集中してしまうからです。
つまりその3つを破っても見破られなければ最高のマジックになるのです。
そこまで話したところで蘭がコナンを見つけ、近寄ってきました。
そこでキッドは再びしゃべるキッドカードを撃ち上げ、コナンのそばから離れました。
カードによるとキッドはギャラリーが集まったからショーをすると言います。
小五郎や園子のそばに戻ったコナン。
園子の持ったテレビではちょうど昨日のテレポーションの様子を流しています。
煙とともに消え、20秒後にビルの上に現れたキッド。
コナンは、キッドが現れたビルに注目します。
ビルに付けられた電光掲示板に「大好きな女性大募集!」と言う字が流れています。
それを見てあることに気付いたコナン。
蘭たちに「僕知ってるよ!今夜怪盗キッドがテレポートする場所」と言います。
怪盗キッドの瞬間移動魔術ネタバレ Zero
蘭と園子にキッドはどこに現れるのか聞かれて飛んでいるヘリのどれかと答えるコナン。
仲間がヘリにキッドを吊り上げてビルの屋上に降ろすと言うのです。
しかし次郎吉は操縦士のチェックをしているし、何よりあのヘリは警察の物だと言う園子。
何より網で囲まれた交差点には200人以上いるのだから損のことがあれば絶対に誰かが気付くと言います。
蘭にも園子の言う通りだと言われてあっさりと引き下がるコナン。
その会話をコナンに付けられた盗聴器越しにキッドが聞いています。
そしてツキが輝く夜。
観衆が盛り上がりテレビ局が中継している中、ハンググライダーに乗ったキッドが現れました。
プロペラのついたハンググライダーに次郎吉は、あれはダミーで群衆の中にキッドがいるはずと辺りを見回します。
しかしそれは本物のキッドで、キッドは再び台座に降りるとミュールを持って再びテレポーションを宣言しました。
そしてまたも煙とともに台座の上から姿を消します。
すぐに周囲を探すように言う次郎吉と中森警部。
一方、黒いカッパを羽織ったキッドは群衆が注目しているのと逆方向のビルに向かいます。
そしてトランシーバー越しに始めてくれ、と声をかけました。
どんどん目線が上がっていくキッド。
昨日と同じようにトランプ銃でカウントダウンが書かれたカードを飛ばします。
勝利を確信して笑うキッド。
その耳に突然「zero」と言う声が聞こえて見上げると、なんと屋上にコナンが立っているのです。
怪盗キッドの瞬間移動魔術のトリック
「重りを捨てろ!!」と慌ててトランシーバーの相手に叫ぶキッド。
キッドは何と電光掲示板の上に立っているのです。
「瞬間移動のトリックは極めて単純!」とコナンはキッドが滑車を2つ屋上に仕込み、ワイヤーの片方を仲間、もう片方をフックが付いた状態でビルの下に垂らしていたトリックを説明します。
そしてキッドは展示台から消えた後にビルの下まで行き、自分にフックを付けて屋上から飛び降りた仲間と入れ違いで屋上に上がっていたのです。
この時仲間は垂れ幕の後ろを、そしてキッドは黒い格好で電光掲示板の一部に成りすまして通っていたのでした。
昨日のニュースの「大好きな女性」とはキッドに点を隠されてしまった「犬大好きな女性」のことだったのです。
白い服のキッドがいなくなれば当然白いものを探すと言う心理の逆手をついたトリックでした。
キッドはもうひとつ、白い格好の理由をあげました。
それは「暗い闇の中から・・・突然白い物が現れると・・・ミステリアス」だから。
怪盗キッドの瞬間移動魔術のラスト最後の結末
キッドが電光掲示板上で白い姿を現し、観衆の目が集まりました。
屋上に上がれば仲間が、地面に下がればキッドが地上の警察に捕まると言うコナン。
キッドは「んじゃあ真ん中で・・・」と言って垂れ幕の下にいる仲間の手をつかむとビルの真ん中からハンググライダーで飛び立ちました。
コナンが掲示板を見ると、揃えられたミュールが目的の宝石ではなかったというキッドカードとともに吊るされていました。
翌朝、街を歩くコナン、蘭、小五郎。
「鈴木次郎吉大勝利!!」と言う見出しの新聞が売られています。
「これであのジイさんも枕を高くして寝られるだろ!」と言う小五郎に蘭は微妙かもと答えます。
なぜなら掲載された写真はコナンがメインで次郎吉が見切れていたからです。
怪盗キッドが白を好む理由がわかるエピソードでした。
確かに暗闇に現れるキッドはミステリアスですね。