怪盗キッドと世良との絡みが秀逸な登場回です。
今回は亀の背中に付けられたレッド・ダイヤモンド「赤面の人魚」を狙います。
「怪盗キッドと赤面の人魚(ブラッシュマーメイド)」のネタバレ、トリックやラスト最後の結末です。
コミック78巻、アニメ第724-725話。
怪盗キッドと赤面の人魚ネタバレ 泡沫
警視庁で鈴木次郎吉が公開する幻の宝石について話し合う茶木警視と中森警部。
さすがの茶木警視と中森警部も、大きなガラスケースに展示されるという今回の縦横無尽に動き回る宝石とは一体どんなものなのか戸惑っています。
鈴木園子、世良真純とともにキッドの狙う宝石を見に出かけたコナンと蘭。
混雑した美術館の中でもある水槽の周りにひときわ大きな人だかりができています。
その水槽にいるのは1匹の亀。
「この亀が背にまとっておるレッド・ダイヤモンド・・・赤面の人魚じゃよ」と次郎吉は、キッドが狙う宝石がその亀の背に貼られた金のネックレスだと言います。
背中にネックレス、おなかにもたくさんの宝石を付けたこの亀。
半年前に海難事故で亡くなったイタリアの大女優が飼っていたペットのポセイドンだと言います。
死を覚悟した彼女が亀だけでも引き取ってもらいたいと接着剤にお礼と飼育代にと宝石を付けたのです。
そして亀は現地の漁師に見つけられました。
亀が脱皮し取れた宝石を鑑定してから買うつもりでしたが、待ちきれずに亀ごと買ってしまったと言う次郎吉。
とそこにやってきた中森警部から部外者は出ていくよう言われ、客が次々と出ていきます。
初対面の世良にも容赦なく出てけと叫ぶ中森警部。
さらに小五郎もやってきて中森警部はますますピリピリしています。
そこで予告前にトイレに行く、と言う世良。
すでにトイレに行った園子は空いているトイレを教えます。
そしていよいよ近づくキッドの予告時間。
水槽の周りには機動隊20人ほどが並び、上からもバッテリー付きサーチライトを携えた100人の機動隊員が目を光らせています。
その時中森警部の後ろで何かワイヤーのようなものが引っ張られました。
そして園子の足元にひかれたカーペットがどんどんめくられていき園子、世良、中森警部、小五郎、そして水槽を囲んでいた機動隊は水槽に押し付けられてしまいます。
突然の出来事に驚く蘭。
「カーペットごと水槽を運び去る気か⁉」と次郎吉もあっけにとられています。
そのとき「3、2、1」と突如始まったカウントダウン。
そしてポンと爆発音が鳴ってカーペットが元に戻りました。
駆け寄ったコナンと蘭が水槽を見るとそこに亀の姿はなく、水槽には「シャイな人魚は泡となって我が掌中に消えました」と言うキッドカードが浮いていました。
怪盗キッドと赤面の人魚ネタバレ 擬態
「宝石が亀ごと消えただと⁉」と叫んだ中森警部は絶対に水槽にいるはずだから探せと言います。
その時次郎吉は足元にカードを見つけました。
カードを黙読した次郎吉は、宝石は頂戴したと書かれていると言います。
次郎吉はすぐに水槽の金網を解除して脚立を用意するように言い、自ら水槽を調べ始めました。
しかし亀の姿はどこにもありません。
宝石を盗まれたと聞いて外に集まったキッドファンは大盛り上がり。
世良はカーペットにテグスをつけられ、さらに吊り上げるウィンチ照明に付けられるとはやられすぎ、と言います。
実はこのカーペットと照明、数日前に客がカーペットにコーラをぶちまけたので張替えに来た業者の勧めでカーペットと一緒に照明も取り換えたのです。
その業者がキッドとその手下だったと怒る中森警部。
「今回はわしらの負け!」と言う次郎吉の頬をいきなり世良がつまみます。
世良によると、キッドはいつも暗闇や煙幕を利用して逃げるのに、今回はずっと明るいからまだいるはずだと言うのです。
そこで世良の提案でキッドの変装と亀を持っているのかお互いにボディーチェックをすることになりました。
蘭は園子と世良で組むことになり、早速ボディーチェックを始めます。
「え?いいのか?僕も君たちの組に入っても・・・」と遠慮気味の世良。
誰からやるか尋ねる蘭に「年の順でボクから」と提案します。
キッドが誰に変装したのか、カーペットで目隠しされたわずかな時間でどうやってキッドは硬質ガラスと特殊合金の金網で囲まれた水槽から亀ごと宝石を盗んだのか考えるコナン。
カードを水槽に入れたトリックについては、水に溶けるひもで縛って重りを付け、照明からリモコンで落として金網の間から水槽に入れたと見破りました。
そして照明からウィンチ、天井や壁に細い糸が埋め込まれていた形跡が見つかりました。
さらにカウントダウンが録音されたICレコーダーも見つかりました。
しかし水槽から水を抜いてくまなく探しても亀は見つかりません。
全員ボディーチェックしたのかと聞かれて終了したと言う園子。
しかしまだ蘭のボディーチェックは終わっていません。
「大丈夫!蘭は見れば本物かどうかわかるから!」と言う園子。
キッドが宝石と一緒に消えて手品みたいという蘭の言葉に園子は、マジシャンがガラス瓶に近づけたコインがいきなりガラスをすり抜けて便の中に入るマジックの話を始めました。
関係あるかもしれないから中森警部に伝えるようにいう蘭に園子は「そんなことされたら困っちゃうくせに・・・そうでしょ?キッド様♡」と言います。
何と園子は蘭がキッドの変装だと言うのです。
なぜなら蘭はカーペットが捲れる前に園子たちから離れていたために巻き込まれずに済んだからです。
しかし蘭は携帯で時間を見ようとしたら画面が真っ暗になったから電波の調子が悪いのかと窓の方に向かっただけ、と否定します。
「それホント?」と食いつくコナン。
そしてコナンは次郎吉にネックレスの留め具がさびていなかったかと尋ねます。
さびていたと答える次郎吉。
「そうか・・・そうだったんだ・・・キッドは宝石を盗んだんじゃない!みんなの視界から消しただけだ!人の心を巧みに操って・・・
しかも奴は気づいてねぇ・・・大きな思いちがいを抱えたまま…まだそいつに成りすましてる事を・・・」
閉館時刻を過ぎ客が帰る頃、男子トイレの個室で変な物音がしています。
中では誰かが口をふさがれ、便器に縛り付けられているのでした。
怪盗キッドと赤面の人魚ネタバレ トリック
「撤収じゃ撤収!!」と喚く次郎吉。
水槽の中にもいなく、全員ボディーチェックしても出てこないという事は亀ごと宝石を盗まれたのだからもう警察に用はないと言うのです。
とりあえず捜査は日を改めてと言う小五郎に麻酔銃を向けるコナン。
しかしその針を誤って園子に撃ってしまいました。
仕方なく園子で推理を語り始めたコナン。
小五郎にライターを水槽に落とすように言います。
これで何がわかるのかと小五郎は渋々ライターを落としますが、ライターは落ちてきません。
慌てて後ろを覗くとライターはプレートの後ろにくっついています。
実はプレートは強力な磁石で、そこにライターの部品がくっついたのです。
しかし亀がつけていたのは金のネックレスで磁石にはくっつきません。
そう中森警部は指摘しますが、亀のおなかにつけられたダイヤが鉄を含んだ合成ダイヤなら引き寄せるぐらいは可能と言う園子。
見ると小五郎のライターはプレートの裏側に貼られた粘着物で引っ張ってもはがれません。
キッドは亀のエサに砂鉄を混ぜてプレートのそばに巻いて亀をおびき寄せ、そのままそこにくっつかせたのです。
プレートの裏に亀が張り付いたならなぜいない?と言う中森警部に園子はひとりだけボディーチェックしていない人物がはいると言います。
それは次郎吉です。
亀がいなくなったのか確かめるのに金網を外して脚立に上った次郎吉なら亀をはがして隠すことができたと言われて早速探す中森警部。
すると上着に隠されていた亀に指をかまれてしまいました。
次郎吉にキッドか⁉と言う中森警部。
しかし、そこにいるのは本物の次郎吉でした。
次郎吉は磁石につく合成ダイヤを付けた亀の背中に本物の赤面の人魚が付いていると思えない。
恥をかきたくなければ回収すべきと言うキッドからのメッセージを見て亀を懐に隠していたのです。
怪盗キッドと赤面の人魚のラスト最後の結末
その後帰る前にトイレに行くという蘭と園子と別れたコナンと世良。
さっきの推理だとネックレスのチェーンが飛び出てしまうと言う世良にコナンは強力な磁石で金具をプレートの磁石まで上げたと答えます。
それを行ったのはカーペットを持ち上げられた時。
磁石によって開閉を検知する蘭の2つ折り携帯が開けても暗いままだったのは、磁石を持ったキッドがそばにいたためだったのです。
「でもあの時、蘭ちゃんのそばにいたのは・・・」
「ボクとー・・・園子姉ちゃんとー・・・オメーだよ怪盗キッド!!」
その頃、女子トイレにいた蘭と園子は男子トイレからの大きな物音に外を覗きました。
すると下着姿で走っていく人影を見かけます。
なぜ気付いたのか世良に変装したキッドは尋ねました。
ボディーチェックの時に蘭たちに誘われて驚いていたこと、世良さんと呼ばれていたことで学年が上の男と勘違いしていることを指摘され世良が女であることを知って驚くキッド。
そこに走って顔面に飛び蹴りを加える本物の世良。
スタンガンで気絶させられ服や帽子を取られていたのです。
下着姿の世良を隠そうとやってきた蘭に気を取られているすきにキッドは服を脱ぎ捨てて空へ飛び立っていきました。
帽子が戻ってきて一安心の世良。
何と世良は女子トイレが混んでいるからと男子トイレに入ってキッドに気絶させられていたのです。
宝石が偽物と気づいたキッド。
しかしさすがのキッドも世良が女の子とは見抜けなかったようですね。