名探偵コナンファンの中でも特に人気の高い「黒の組織」の登場回です。
今回は「奇妙な人捜し殺人事件」(コミック2巻)のネタバレ、トリックや犯人とラスト最後の結末をご紹介します。
コナンが黒の組織のメンバー宮野明美(灰原哀の姉)に接触する回でもあります。
アニメでは13話になるのですが、コミックとアニメでは内容が違うのです・・・
「奇妙な人捜し殺人事件」行方不明の男ネタバレ
博士に犯人追跡眼鏡とシール型の発信機を作ってもらったコナン。
そんなとき毛利探偵事務所に、「私の父を捜してください!!」と山形から出てきたという女子高生がやってきました。
東京に出稼ぎに来た父親がタクシー会社も辞めてこの1ヵ月間行方不明だというのです。
そのため警察に捜してもらうものの見つからず毛利探偵事務所にやってきたと言います。
父広田健三の写真を見せてもらうと、中年の優しそうな小太りな男性でした。
48歳だという父親は黒猫を抱えています。
その抱っこされている猫の名前は「カイ」で、他に「テイ」「ゴウ」「オウ」がいるといいます。
人捜しということで「オレの出る幕じゃねーな・・・」とあまり興味のないコナン。
そして発信機を試してみたくなったコナンは、お茶を出そうとしている蘭に発信機を持って近づきます。
しかしコードにつまずいたコナンは転んでしまい、依頼者である少女の時計に発信機を付けてしまいました。
「やべ・・・」と焦るコナンをよそに「たったひとりの身寄りなんです・・・もし父の身に何かあったら、私・・・」と泣き出す依頼者・・・
「毎日連絡入れますから」という依頼者の雅美に、蘭は「うちの父さん名探偵だもん!きっと見つかるよ!!」と声をかけました。
その後、タクシー会社やペットショップに聞き込みに行って広田の行方を探る小五郎。
しかし1週間たっても手がかりがつかめず、心配な雅美からは1日3回も電話がかかってきます。
広田は付き合いが悪く、仕事場の仲間は行方どころか娘がいたことも知りませんでした。
また、猫好きと言う事で当たったペットショップでも手掛かりはつかめません。
そんなとき、競馬中継で「ゴーカイテーオー、GⅠ5連勝ーっ!!」と聞いたコナンは広田の飼い猫の名前「カイ」「テイ」「ゴウ」「オウ」を思い出しました。
順番を変えて書きだすと「ゴウカイテイオウ」。
「なーんてんまさかんなわけねーよな」とあきれるコナン。
そのコナンが書き出した文字を見た蘭は、テレビから聞こえた「ゴーカイテイオー」の言葉に、「広田さんは、競馬好きだったのよ!!」と叫びました。
「競馬場に行けば会える」と言う蘭に連れられて競馬場に行くこととなったコナンと小五郎。
「バーロー、いるわけねーだろ!」「探偵、なめんなよ・・・」と呟く蘭達の後ろを広田が通りがかりました。
「ほら見て見て!!」と喜ぶ蘭。
すぐ声をかけようとする蘭に小五郎は驚いて逃げられたら厄介だからと家まで尾行します。
「ありがとうございました、探偵さん!!」
見つかったと聞いてすぐに事務所にやってきた雅美。
嬉しくて飛んできたという雅美にコナンは違和感を覚えます。
「ねえねえ、あのおねーちゃん、前と感じ変わってなーい?」とコナンは蘭に尋ねます。
この前はいかにも田舎出たばかりの雰囲気だった雅美でしたが、服装も大人っぽく化粧もしています。
「きっと、お父さんに会えるから、おめかししてるのよ!」と蘭は答えました。
広田のアパートで再会を果たした父娘。
突然現れた雅美に広田は驚きを隠せません。
泣きながら抱きつく雅美。
部屋に向かうふたりを見送りながら「オレにかかれば、こんな依頼・・・チョロいもんだぜ!!」と笑う小五郎と横で飽きれているコナン。
その時ふたりはふと、背後にいたサングラスの怪しい男に気が付きました。
その後、アパートで首を吊った男が見つかりました。
4匹の猫に囲まれたその遺体は広田でした。
「奇妙な人捜し殺人事件」かわいそうな少女ネタバレ
「お客様のおかけになった電話番号は、現在使われておりません・・・」
蘭はその後どうしているか気になって雅美に電話をかけましたが、電話がつながりません。
こちらから電話をした事がなく、電話番号があっているのか分からないという小五郎。
まだ広田のアパートにいるかもしれない、と言う小五郎にコナンは「またあのお父さん、逃げちゃってたりして・・・」と冗談を言いました。
「ありうるな・・・」と言う小五郎の言葉に不安を覚えた蘭は「ちょっとあのアパートに言ってくる」と事務所を飛び出しました。
結局3人でアパートを訪れたコナン達。
そこで「夕べ、部屋で首吊ってるのが見つかってねー・・・」と大家から広田が死んでいる事を聞かされました。
小五郎は娘はどうしたかと雅美の事を聞きますが、「なーんだ、あの人家出人だったのかい」と娘いる事も知らなかった様子の大家。
広田は家賃を新札で1年分前払いしていて訳ありだとは思っていたものの、家出人とは思っていなかったという大家は「その子もどっかで殺されているかもしれないよ・・・」と言います。
「その子もって・・・広田さんは、自殺したんじゃ・・・」と小五郎が聞くと、大家は刑事が殺しと言っていたと教えてくれました。
早速警察署に行った小五郎は目暮警部から事情を尋ねます。
遺体には首を絞めた後に天井から吊るした跡があり、ロープや天井から広田以外の指紋が見つかったことが殺人の決め手でした。
おそらく金目的と言うその事件の犯人は、首に付いた大きな手形からかなり大柄な男らしいという目暮警部。
また、被害者の娘は見つからなかったけどこんなものが落ちていたと雅美のメガネを小五郎に渡しました。
「じゃあ・・・雅美さんは・・・」と尋ねる小五郎に「ああ・・・まだ死体は見つかっておらんが・・・おそらくどこかで・・・」と答える目暮警部。
悲痛な面持ちで警察署から出てきた小五郎を、外で蘭とコナンが待ち構えていました。
その光景を、広田のアパートの側にいた大男が見ていました。
雅美が殺されたかもしれないと聞いて落ち込む蘭。
「せっかくお父さんに会えたのに・・・」と涙ぐむ蘭を必死で慰める小五郎。
コナンも「なんとか雅美さんを探し出せば・・・」と考えますが手掛かりがありません。
「せめて、何か目印でもあれば・・・」と考え込んだコナンは雅美の腕時計に付けてしまった追跡眼鏡の発信機の事を思い出します。
さっと小五郎達から離れたコナンは、眼鏡を起動させました。
発信機が移動していることから雅美はまだ生きているかもと思ったコナンは発信機に向かって走り出しました。
着いた先はパチンコ屋です。
しかしそこで追跡眼鏡の電池が切れかかりました。
慌てて店内を捜し回るコナン。
その時、屈強な男にぶつかってしまいました。
そこで電池が切れてしまったものの、この近くにいるはずとコナンは再び店内を捜しまわりましたが、とうとう店員につまみだされてしまいました。
コナンが探偵事務所に戻ると、蘭がまだ落ち込んでいました。
ぼーっと外を見ていた蘭はふと外にずっとこちらを見ているあやしい男がいるのに気が付きました。
「ほら、あのサングラスの人・・・」と言う蘭の言葉で外を見た小五郎は、その男が広田のアパートの側にいた男であることに気が付きます。
「そういやー、犯人は大男って警部が言ってたなあ・・・」と言う小五郎に蘭は「じゃ、あの人が・・・あの人が雅美さんのお父さんを・・・」とサングラスの男が犯人と決め付けました。
「よーし、待ってろ蘭!!今とっ捕まえて雅美さんの居所を・・・」と小五郎は駆けだしましたが、蘭は窓を開けると飛び降り、男に詰め寄ります。
「雅美さん、どこに連れてったのよ!?」と言う蘭から逃げようと慌てて車に乗り込む男。
しかし蘭は車の窓を蹴破ると、男を引きずりおろして追いついた小五郎に引き渡しました。
「犯人自ら出向いてくるとは、いい度胸だ!!オレに挑戦してるつもりか!?」
「は、犯人なんてとんでもない!!」という男に小五郎は「何者だ、お前は!?」と掴みかかりました。
「探偵なんです、私も・・・ひょっとしたら、あなたも私と同じ依頼を受けたんじゃないかと気になって・・・」と言う男は、「私は、この男に頼まれたんです・・・」と写真を見せてきました。
それを見て「こ、この男は!?」と驚くコナン。
パチンコ屋で会った男でした。
「奇妙な人捜し殺人事件」大男を追え!ネタバレ
「だからさっきからいってるじゃないですか!?私は探偵だって・・・」と毛利探偵事務所で主張するサングラスの男。
蘭に追いかけられてつい逃げたという男を「なにが『つい』だ・・・そのツラでよくいうぜ!!」と疑う小五郎。
「このサングラスも、相手になめられないようにと・・・」と言う男のサングラスを「いいかげんな事ぬかすなよ!!」とサングラスを取り上げます。
すると厳つい体と似合わない、かわいらしい瞳が現れました。
思わず笑うコナンと小五郎。
「ちょっとまじめにその人の話聞いてよ!!雅美さんの命がかかってんのよ!!」とキレ気味の蘭。
改めて小五郎は男から話を聞きます。
男がアパートを突き止めたのは小五郎達が雅美を連れて行った後で、その時の会話の様子から小五郎が同じ依頼を受けた探偵と気付いたようです。
「ちょっとおかしな事が・・・ありまして・・・」という男の顔を指さして「おかしいのはあんたの顔だー!!」と笑う小五郎。
怒った蘭に頭をはたかれ、男がサングラスをかけ直したことで小五郎はやっと本腰を入れて話を聞き直します。
ちなみにこの男のかわいらしい瞳、この後のストーリーには関係ありません。
男は再び依頼主の写真を差し出しました。
その時依頼主の男は「九州を出て東京に行ってしまった兄を・・・たったひとりの肉親である兄を捜してくれと・・・」と言っていたというのです。
「たったひとりの肉親って・・・広田さんは、娘の雅美さん以外に身寄りはいないはずじゃあ・・・」「雅美さんが捜してたお父さんは、山形から出てきたのよ!!」とおかしな点が次々と出てきます。
そして男は「広田さんは毎日夕方になると、客を乗せずにいつも同じコースを回ってたそうなんです・・・それも、猛スピードで・・・・・・」と広田が勤めていたタクシー会社の人に聞いた事を教えてくれました。
「そりゃー、ただのストレス解消ですよ・・・・」とタクシー会社の情報をあまり気にしていない様子の小五郎。
続いて依頼者の話を聞きます。
「広田明28歳・・・・身長は190cmを超える大男で・・・」「お、大男だと!?」目暮警部から大男と聞いていた小五郎は思わず大きい声を上げます。
「この大男に広田さんの居場所は教えたのか!?」と言う小五郎に男は「ハ、ハイ・・・一応・・・そしたら、その後広田さんが殺されたでしょ・・・これは何かあるなと思いまして・・・」と答えます。
話を聞いた小五郎は明が犯人で雅美を連れ去ったと推理しました。
しかし男が聞いていた明の連絡先はでたらめで、手掛かりがなくて小五郎の所にやってきたのでした。
写真の男がパチンコ屋で会った男と確信していたコナンは、なぜ雅美ではなく明がいたのかが分かりません。
「もしもおっちゃんのいうとおり、こいつが犯人で、雅美が時計を見に付けていたとしたら・・・彼女はもうすでに・・・殺されている!!!」と最悪の事態を想像したコナン。
小五郎が男に探偵についてレクチャーしているすきにコナンは外に出ると再び追跡メガネで追跡を開始しようとしました。
しかし、電池切れのメガネでは当然追跡できません。
博士の家で充電してもらうコナン。
急かすコナンに博士は「落ち着いて行動しないと一人前の探偵と言えんぞ!!」と最近起きた10億円輸送車強奪事件の話をしました。
その事件では犯人を取り押さえるのに失敗した警備員が殺されたことから「君の体が小さくなったのも、面白半分に事件に首を突っ込んだからじゃろ?」と今回の事件もなめてひとりで行動しないように言います。
小五郎を連れていってもなぁというコナンに博士は「冷静、沈着、かつ慎重に・・・これが君の好きなホームズじゃろ?」と言いました。
しぶしぶなっとくしたコナンが事務所に帰ると、まだ小五郎は探偵の特訓をしていました。
「こいつら連れてっても役に立ちそーにねーけどな・・・」
とやっぱり不安になりながらもコナンは小五郎達と一緒に明を捜しに行くことにしました。
タクシーに乗り、追跡メガネの位置情報にそって案内するコナン。
小五郎はコナンが本当に明の場所を知っているのか怪しみますが、小学校の帰りに見かけたというコナンを信じるしかないと蘭に説得されます。
その頃、時計をつけた明は酒に囲まれながら札束を数えていました。
「ふたりも殺っちまったが、金も手に入ったし・・・へっ・・・あいつもバカな奴だ・・・・・・おとなしくいてりゃー、命はたすけてやったのによ・・・」と大笑いをしていました。
追跡メガネの目標物を目指してコナン達はホテルに着きました。
さっきから目標物が動いていない事にコナンは時計を外して逃げたのではと不安を覚えていました。
フロントで写真を見せると、宿泊しているという事でした。
はやる気持ちを抑えてエレベーターを待っていると、スーツケースをみっつも持った女性が降りてきました。
台車に載せた荷物を女性が倒してしまい、なかなかエレベーターを出発させられません。
部屋に付いた小五郎は早速、ドアを叩きながら出てくるよう大声で叫びました。
ふとドアノブを回すと鍵が開いていたので入ってみると明が口から血を流して死んでいました。
明が手に持った缶の臭いを嗅いだ小五郎は青酸カリと判断しました。
「自分のやった罪に耐えかねて自殺を・・・」と推理した小五郎はまず警察に連絡するように言いました。
コナンは明が雅美の腕時計をしている事を確認しました。
ふと周囲を見たコナンは、空のジュラルミンケースが複数あることに気が付きました。
そして「同じ人物を捜していた話の一致しないふたりの依頼者・・・車で毎日同じコースを回っていた広田健三の奇妙な行動・・・そしてこのケース・・・も、もしかしたら・・・」
「ええっ!?広田さんが独身!?」目暮警部と電話していた小五郎が叫びました。
「ああ・・・娘なんかいやしない・・・それに奴は生まれも育ちも東京だ!!」と目暮警部が続けます。
「そうか・・・そうだったんだ・・・よめたぞ、この事件!!!」
コナンのなかでばらばらだった事件がつながりました。
「奇妙な人捜し殺人事件」悪魔のような女ネタバレ
何故ふたりの人間が同時に広田健三を捜していたのか、なぜ広田が殺されたのか・・・
さらに広田を捜していたふたりのうちひとりは死にひとりは消えた・・・
そして部屋に残されたからのケース・・・
肉親でなければ接点がないように見えるこの3人もあの事件に当てはめれば全ての謎が解ける・・・
「あの10億円強奪事件の3人組に!!!」
コナンは広田捜しの裏に10億円強奪事件があると気付いたのです。
空のケースの量からして中身は恐らく奪われた10億円。
広田が毎日同じコースを走っていたのは逃走のための練習。
計画は成功したものの広田は金をひとり占めするために仲間である雅美と明を裏切って逃げたため、ふたりは急いで名前や素性を偽って広田の居場所を捜していたのです。
広田の首に付いた跡からいって殺したのは明。
しかしその明はケースの中身を持ち去った人物に殺されました。
「広田さんの娘と名のっていたあいつに・・・恐らくこの事件の首謀者の・・・あの女に!!!」
とりあえず警察が来るまで待つという小五郎。
雅美が広田の娘でない事に蘭はショックを受けますが、警察が調べた事に間違いないと小五郎は言います。
まだ死体が温かく、10億円も持っていることからそう遠くに行ってないと考えたコナンはさっきエレベーターですれ違った女の事を思い出します。
「髪型や雰囲気は違っているけどあの体格と荷物の量!!もしかしたら!!」
コナンは雅美を見つけたと部屋を飛び出しました。
蘭もコナンを追ってホテルを飛び出しますが、その時その女はタクシーに乗り込むところでした。
「い、いっちゃった・・・」とタクシーの後ろを見送ることしかできない蘭にコナンは「おねーちゃん、早く早く!!」と声をかけました。
コナンは列に割り込んで女の次のタクシーに乗り込んでいたのです。
「割り込みする気か!?」と怒る男性に蘭は「父が雪山でバラバラ死体で生き埋めになって、早く行かないと間に合わないんです!!!」と生きてるのか死んでるのかわからない事を叫びました。
圧倒されて順番を譲る男性。
乗り込んだ蘭は前の車を追うように言いました。
雅美と2度目に会った時に雰囲気が違っていたのは、変装が不十分だったためでした。
広田が雅美に会った時に見せたのは驚きの顔ではなく仕返しを恐れた恐怖の表情だったのです。
「奇妙な人捜し殺人事件」犯人 宮野明美
雅美を追って付いたのは港でした。
雅美を見失っていましたが、絶対この近くにいるとコナン達は周囲を捜します。
一方、手ぶらでコンテナの間を歩く雅美に「ご苦労だったな、広田雅美・・・いや・・・宮野明美よ・・・」と声をかける男がいました。
広田雅美は偽名だったのです。
全身黒づくめで片方は長髪、片方はサングラスのふたり組・・・新一に薬を飲ました男達です。
雅美・・・明美はふたりから睡眠薬と聞いていた薬を明に飲ませたら血を吐いて動かなくなったのはどういうことかと説明を求めました。
「それが組織のやり方だ・・・」と言う男は明美に金を渡すよう要求します。
しかし明美は金はここにないと言います。
そして「その前に妹よ!!約束したはずよ!この仕事が終わったら、私と妹を組織から抜けさせてくれるって・・・あの子をここへ連れてこれば、金のありかを教えるわ・・・」
「フ・・・そいつはできねー相談だ・・・奴は、組織の中でも有数の頭脳だからな・・・」
驚く明美に「奴はお前と違って組織に必要な人間なんだよ・・・」と続ける男。
そして明美に銃を向けると「最後のチャンスだ・・・金のありかをいえ…」と脅します。
「あまいわね・・・私を殺せば、永遠にわからなくなるわよ・・・」雅美は言いますが「あまいのはお前の方だ・・・大体の見当はついている・・・それにいっただろ?最後のチャンスだと・・・」
ボーッ、汽笛の音がしました。
走り回っていたコナンと蘭は明美の姿を見つけました。
しかし、ふたりの前で明美は倒れ込みました。
「しっかりして!!」蘭は明美に声をかけますが、側に落ちている拳銃を見つけたコナンは蘭に救急車を呼んで小五郎達にも連絡するように言いました。
「ボウヤは確か・・・探偵事務所にいた子だったわよね・・・?どうしてここがわかったの?」と尋ねる明美にコナンは偶然腕時計に発信機をつけてしまった事、そして10億円を持ち去るところを見ていたと説明します。
「あ、あなたはいったい!?」
「江戸川・・・いや・・工藤新一・・・探偵さ!!」
「探偵・・・?あ、あの時計にそんな物を・・・」
最後の力を振り絞って話す明美。
腕時計は明が広田を殺した時に自分の時計を壊したからあげたものでした。
「フフフ・・・計画は完璧だったのにみんな死んじゃったわ・・・」と言う明美。
さらに「そ、してこの私も組織の手にかかって・・・」と続けます。
「組織・・・?」
「謎に包まれた大きな組織よ・・・ま、末端の私にわかっているのは組織のカラーがブラックって事だけ・・・」
「ブラック!?」思わず叫ぶコナン。
「そ、そうよ・・・組織の奴らが好んで着るのよ・・・カ、カラスのような黒い服をね・・・」
ま、まさか!!黒づくめの男!?
事件の背景に自分を小さくした男達が関わっていると知ったコナンは呆然とします。
「奇妙な人捜し殺人事件」ラスト最後の結末
そんなコナンに明美は最後のお願いと10億円の入ったスーツケースはホテルのフロントに預けてあるから組織より先に取り戻すよう頼みます。
蘭や小五郎、警察が付く直前に明美は「頼んだわよ・・・小さな探偵・・・さ・・・」と言い残して息を引き取りました。
その後、明美のいう通りホテルのフロントに預けられたスーツケースを警察が押収しました。
その札番号と奪われた10億円の札番号が一致し3人の犯行が明らかになりました。
明美の死は近くに落ちていた拳銃の指紋が明美の物だったことから自殺とされました。
しかし、事件の本当の首謀者は闇に消えてしまいました。
「いつか必ず!このオレが、闇から引きずり出してやる!!!」
そう誓うコナン・・・新一でした。
「奇妙な人捜し殺人事件」コミックとアニメの違い
まだジンとウォッカという名前が出てきていない頃のお話です。
そして「奴は、組織の中でも有数の頭脳だからな・・・奴はお前と違って組織に必要な人間なんだよ・・・」と言われる宮野明美の妹は宮野志保、灰原哀の事です。
今見ると妹の話をするときのシルエットは確かに宮野志保のものです。
妹を組織から脱退させるために死んだ明美のためにも志保、灰原には幸せになって欲しいですね。
が、実はアニメのこの回では、黒の組織が出てきません。
犯人だった広田雅美は、そのまま広田雅美として逮捕されます。
つまり、灰原哀の姉、宮野明美も出てこないのです。
なぜ黒の組織の話がスッポリ変わっているのかは、諸説ありますが不明です。