名探偵コナン「怪盗キッドの絡繰箱」ネタバレ!トリックやラスト最後の結末は?

名探偵コナン神回・重要回ネタバレ

名探偵コナンの中でも特に人気の高い神回を紹介しています。

今回は「怪盗キッドの絡繰箱(からくりばこ)」です。

この「怪盗キッドの絡繰箱」では、怪盗キッドだけでなく、人気キャラである沖矢昴(赤井秀一)も登場します。

この「怪盗キッドの絡繰箱」のネタバレ、トリックとラスト最後の結末をご紹介します。

コミック91巻、アニメでは第887・888話になります。

 

怪盗キッドの絡繰箱 木神(91巻 FILE4)ネタバレ

怪盗キッドの絡繰箱 木神(91巻 FILE4)ネタバレ

鈴木次郎吉の元にたくさんの貴重な本と、幕末の絡繰師、三水吉右衛門が作った絡繰箱、木神を持ってきた友寄公華。

この木箱には、公華の亡くなった夫の遺品が入っているというのです。

その箱の開け方は箱と一緒に持ってきて寄贈した本の中に挟まれており、箱の中には世界最大の月長石「月の記憶(ルナ・メモリアル)」が入っていると公華は言います。

そして月の記憶は、怪盗キッドが狙うビッグジュエルなのです。

 
すぐにネットニュースに次郎吉から怪盗キッドへの予告状がのせられました。

「今宵、鈴木大図書館にて世界最大級の月長石『ルナ・メモリアル』を展示する。なお、宝石は、三水吉右衛門の絡繰箱に入っており、拝みたくば自力で開けるか開け方が書かれた紙を本図書館で探されたし」

毎度のことながら宣戦布告を忘れない次郎吉にあきれるコナン。

そんなコナンに灰原は早く出掛ける用意をするように言います。

キッドキラーのコナンはもちろん、キッドが来る前に開けて欲しいと博士も次郎吉に呼ばれていたのです。

 
そこに沖矢昴が肉ジャガのおすそ分けを持ってやってきました。

灰原は沖矢に一緒に行きたのか尋ねますが、沖矢は
「怪盗の類には関心がないので・・・もっとも・・・物ではなく命を奪う輩には・・・多少興味がありますが・・・」
と意味深なことを行って去って行きました。

「もう夏なのに相変わらずのハイネック・・・」
不審な目で灰原は沖矢を見送ります。

沖矢の正体を知っているコナンと博士はそのハイネックがチョーカーを隠すためだと言えず、冷え症だろうとごまかします。

一方、外に出た沖矢はやはり暑く、胸元を緩めたところで誰かに見られているような異変に気が付きます。

 
夕方、鈴木大図書館に着いた蘭と小五郎。

小五郎は風邪をひいて大分体調が悪そうです。

めんどくさがり屋の小五郎ですが、沖野ヨーコのライブチケットにつられてきたのでした。

 
園子はキッドが変装してもぐりこみやすいよう、多目に人を呼んだのです。

小五郎達を次郎吉が出迎え、「今回は、いつものように顔をつねったりせず・・・警察は外で待機するようにと・・・中森警部と話をつけておるからのォ・・・」と説明します。

機動隊に紛れていたキッドはそれを聞いて、「警部はなかに入んないのか・・・じゃあ警部に変装しても無駄だな・・・」と呟きます。

そしてさっきから隠し撮りしていた写真を見ながら、変装する相手を決めました。

 
図書館の中でコナン達は次郎吉に絡繰箱を見せてもらいます。

小五郎は力ずくで開けようとしますが、大きな針が飛び出して指に刺さってしまいました。

「さすが三水吉右衛門ね・・・」「まるでミニ鉄狸だな・・・」と灰原とコナンは感心します。

先に箱を触っていた博士も指が絆創膏だらけになっています。

「ノコギリで切っちまえばいいんじゃねぇか?」

小五郎が言いますが、「それはかの有名な絡繰箱、三水吉右衛門の作品・・・その箱自体、中身の月長石と同じくらい価値のある品ですのよ?」と公華が止めます。

箱の中にある月長石は原産地であるスリランカまで亡くなった公華の夫が買いに行ったもので、月の光に似た青い光彩が綺麗に出ているものだそうです。

 
そこに「アデュラレッセンス・・・その特殊効果が見られるブルームーンストーンは価値が高い・・・しかもその大きさなら・・・確かに三水吉右衛門の絡繰箱と釣り合うかもしれませんね・・・」と言って現れたのが沖矢です。

怪盗キッドの絡繰箱 木神(91巻 FILE4)ネタバレ

「興味ないんじゃなかったの?」と灰原が尋ねますが、沖矢は「どうにも気になってしまって・・・」と答えます。

沖矢は阿笠博士の知り合いと言ってノーチェックで入ってきたのです。

今回は一般客も入れるようになっていて、絡繰箱もテーブルの上に見張りなく置かれています。

その為、図書館にいる人なら誰でも触ることができます。

「じゃあ箱を持ち逃げされちゃうんじゃ・・・」

蘭は心配しますが、次郎吉はこのために用意した防犯システムを蘭達に見せます。

スイッチを入れたらテーブルの下の重量センサーが作動し、誰かが入ったときの増えた重さと出たときの減った重さが1gでも違えば檻が落ちてくるようになっているのです。

「もちろん、箱をこっそり開けて・・・中の方急くだけを持ち去ろうとしても同じ事じゃよ!」と次郎吉が言うと、「こっそりなんて開けられませんわ・・・」と公華が言います。

箱を開けたら内蔵のオルゴールが流れると言うのです。

時々夜中に夫が聞いていたそうですが、最後に聞いたのは10年以上前で何の曲かは忘れてしまったそうです。

「誰でも知っている有名な・・・童謡か何かだと」と公華はコナンに教えました。

「まぁ、たとえこの鉄柵をスリ抜け・・・箱ごと宝石を持ち去ったとしても・・・この図書館の全ての出入り口に設置した鋼鉄のシャッターが・・・鉄柵と連動して降りるシステムになっておるから・・・何人たりとも逃がしはせんよ!!」

高らかに笑う次郎吉にコナンは、怪盗キッドをとりあえず中に入れて箱を開けさせようとしていると気が付きました。

 
「んで?この箱の開け方が書かれた紙っていうのは・・・」と小五郎は話を戻します。

公華は「夜中主人がその箱を閉めた後・・・箱の図面に矢印や数字が書き込まれた紙を・・・何かの本の間に挟んでしまっているのを見ましたので・・・」と夫が開け方の紙を本に挟んで隠していたこと、そして書斎でその本を探していたら夫にあの紙も箱の中身も見つけられないと言われたことから、恐らくあの紙に開け方が書かれているはずと言います。

公華の夫はとてもシャイで、愛をもたらす石を大切にしまっているのを見られたくなくて隠していたようです。

「んで?キッドは来るって返事してきたんスか?」と小五郎は次郎吉に聞きます。

ちょっと前に予告メールが届いていたそうです。

「となるとキッドより先に箱を開けるには・・・むやみに箱をいじるより箱の開け方が書かれた紙が挟まっているという本を探した方が早そうですね・・・」と沖矢が言うと、次郎吉はその書斎に置かれていた本は全て寄贈されたと本が置かれている部屋に皆を案内します。

「んじゃ皆が手分けして探せば・・・」と言った小五郎はその部屋に入ってその本の数に圧巻されます。

「ざっと見積もって一万冊じゃ!!探しがいがあるじゃろ?」と言う次郎吉に「ありすぎだろ・・・」と突っ込むコナンでした。

 

怪盗キッドの絡繰箱 接近(91巻 FILE5)ネタバレ

怪盗キッドの絡繰箱 接近(91巻 FILE5)ネタバレ

「この中からどうやって探せばいいわけ?」と途方にくれる園子に小五郎は「一冊ずつ調べるしかねーだろ?」と早速作業に取り掛かります。

来る前にやってて欲しかったと言う小五郎に次郎吉は丸一日かけて探しても紙が見つからなかったと言います。

さすがに1ページずつ読み込むのではなくパラパラめくっただけですがすでに探していたのです。

「しかし普通何かページの間に挟まってたならそのページがピラっと開くはずじゃが・・・」と阿笠博士が言うと沖矢は「その紙をご主人が別の場所に隠し変えたのでは?」と公華に尋ねますが、「主人は先日交通事故に遭い不運な死を遂げましたので・・・それを予見して隠し場所を変えるなんてありえません・・・」と答えます。

「でも御主人は10年間あの絡繰箱を開けてないんですよね?」沖矢が尋ねますが、「私が見ているところではです・・・私が留守をしているときはこっそりと開けていたようで・・・私が出先から帰宅した時・・・主人はいつも決まってこう言ってましたから・・・」と公華は自宅に帰る度に夫から言われたことを話します。

まだ開け方が書かれた紙が同じページに挟まっていることから「もしもその紙を見つけられたら・・・箱の本当の中身も見つけられるはずなんだけど・・・でもどーしても見たいというなら紙を隠した本を教えてあげるよ・・・ちょっと照れ臭いけど・・・」と言われていたのです。

 
「本当の中身という事は・・・あの絡繰箱には月長石の他に何か入っているんでしょうか?」と沖矢が尋ねますが、開けたことのない公華はわからないと言います。

教えてくれるというなら聞けばよかったのにと園子が言うと、「悔しいじゃありませんか!私には絶対見つけられないなんて言い方をされて・・・」と公華は顔を赤らめながら答えました。

公華は夫が出掛けている間、探していたのです。

「だったら奥さんが普段、手に取らないような本に挟まってんじゃないっスか?」と小五郎が尋ねると、「私が読まないのは・・・人が亡くなるミステリーとか・・・恐ろしい怪奇小説とかでしょうか・・・」と公華は苦手なジャンルを答えます。

「その類の本ならあの辺りにまとめてあるわい!」と次郎吉が言うのでそこから始めようとした時、急に小五郎が咳込みました。

「探す前に病院で出してもらった咳止め薬トイレで飲んでくれば?」と蘭に言われ小五郎は薬を飲みに、ついでに阿笠博士とコナンもトイレに行きます。

 
その頃、絡繰箱の周りにはたくさんの人が集まっています。

『幕末の絡繰師・三水吉右衛門の絡繰箱を見事に開けた者には賞金100万円男贈呈する!』との看板につられて次々と挑戦していますが開きません。

コナンが眺めているとトイレから博士が戻ってきました。

阿笠博士はお腹の調子が悪いようです。

小五郎はまた絡繰箱に挑戦しています。

ちょっとふざけて箱を持ったまま横にずれてみましたが、小五郎を追って鉄柵も移動します。

驚いた小五郎は思わず飲んでいた水を吹き出してしまいます。

 
大きな音に慌てて公華がやってきました。

箱が濡れているのに気が付いた公華は「もしも中に水が入ったら・・・」と箱を拭きます。

その時コナンは蘭と園子がいない事に気が付きました。

「2人共君達のすぐ後にトイレに行きましたけど・・・」と沖矢が答えます。

 
その頃沖矢はついついミステリー小説にはまっていました。

「あら・・・」と公華は肉ジャガかしらと沖矢の袖口の臭いを嗅ぎます。

図書館に来る前に肉ジャガを作っていたと灰原が答えると、「私も肉ジャガは得意料理!主人の大好物で主人のお母さまに直々に教わったんですのよ!」と公華は嬉しそうに言いました。

そして「お料理といえば・・・」と公華は、夫に料理の本を何冊も買ってもらったことを話しました。

その本なら穴があくほど読んだというのを聞いて小五郎は料理本はスルーしてよさそうだな、と言います。

 
一方、蘭は園子がメイクしているのに気が付きます。

キッドが来るなら少しくらいお洒落しなきゃ!と園子はルンルン気分です。

「たとえ来たとしてもあの防犯装置や絡繰箱に阻まれて中の月長石は盗れないんじゃないかしら?あのキザな大泥棒さんでもね・・・」と灰原が言った時です。

ーそいつは・・・どうかな?

怪盗キッドの絡繰箱 接近(91巻 FILE5)ネタバレ

コナンはキッドの気配を感じました。

コナンは誰に化けているのかと周りを見渡します。

 
トイレから戻ってから咳をしていない小五郎、周囲を警戒している沖矢、長くトイレにこもっていた博士。

一方、怪しくないのは次郎吉の公華と考えます。

防犯装置のリモコンがあればいくらでも絡繰箱をすりかえられるし、キッドなら箱が濡れてもかまわないからです。

そして今度は蘭と園子に目を向けます。

ふたりとも以前、キッドに変装されたことがあります。

蘭は高いところの本を取ろうと、園子に椅子を押さえてもらっています。

 
「見分けるポイントは身長!」とコナンは阿笠博士と大体同じくらいの身長のふたりに目をやります。

しかし椅子の上に乗ってさらに爪先立ちをした蘭のパンツが見えそうで気が気ではありません。

キッドの変装かもしれない・・・でもこの太ももは・・・と思っているコナンに灰原は冷たい視線を送ります。

キッドの気配を感じないか聞かれた灰原は、ずっと部屋にいた沖矢以外ならキッドの可能性があるのではと言います。

しかしコナンは最初からキッドが沖矢に変装している可能性もあると全員が怪しく見えて仕方がありません。

 
その時博士は蘭が取りたがっていた本を取ってあげました。

『探偵を恋人にする13の条件』というタイトルに園子はにやにやしています。

その時公華は参考になるかわかりませんが・・・とある思い出話を始めます。

学生時代に交換日記をしていたという公華夫婦。

その日記が不思議だったというのです。

夫は左、公華が右と決めて書いていた日記。

公華には書きたいことがたくさんあり、よく3ページ分書いていたそうです。

そうすれば夫の左のページが変わらないからです。

 
一方、夫の日記は大抵数行でした。

しかし結婚後に懐かしい日記帳読みながらをめくっていたとき、学生の頃に見た覚えのない文章が2ページわたって書かれているのを見つけたのです。

そこですぐに夫に日記を取られてしまい、以来その日記を見ていないという公華は見つからない紙と関係があるのでは?と言います。

「主人は、とてもシャイでしたので・・・」
「主人のお母さまに直々に教わったんですのよ?」
「もしも中に水が入ったら・・・」
「その日記が不思議だったんです・・・」

コナンは公華から聞いた話を思い返しました。

そして、「もしもその紙を見つけられたら・・・箱の本当の中身も見つけられるはずなんだけど・・・」という夫の言葉を思い出し、コナンは紙のありかと箱の中身に気が付きました。

その様子を、同じく紙のありかと箱の中身に気が付いたキッドが見ていました。

 

怪盗キッドの絡繰箱 日記(91巻 FILE6)ネタバレ

怪盗キッドの絡繰箱 日記(91巻 FILE6)ネタバレ

「絡繰箱の開け方が書いてある紙のありかがわかっただと!?」
小五郎が驚いてコナンに聞き返します。

「うん!皆が一生懸命探しているのに・・・どーしてその紙が見つからないのかもね!」
と言ってコナンは沖矢から手帳とペンを借ります。

1枚破ったコナンはさらに半分にして両面に○を書きました。

それを小五郎達に見せた後、小五郎に紙を手帳に挟むよう言いました。

そして、「チチンプイプイ・・・神よ消えろ~♪」と呪文を唱えるともう見つからないよと言って手帳を小五郎に渡しました。

「バカ言ってんじゃねーよ!」と小五郎は手帳をめくりますが、紙は見つかりません。

小五郎は紙を抜いたのではと疑いますが、コナンがめくると紙は挟まっています。

「どうして!?」と驚く蘭達にコナンは「タネはページの端っこ!」とトリックを説明します。

 
紙が挟んであるページの下の方が少しちぎってあって、パラパラとめくったときに指にかからないその2ページが飛んでしまうのです。

ページの上を持ってパラパラすれば紙は出てくるのでした。

コナンは皆が○を描いた紙を見ている間にページの端を破っていたのです。

「おばさんが行ってた交換日記も・・・同じ仕掛けをご主人がやってたんじゃないかなぁ?御主人は照れ屋さんだったみたいだから・・・自分がぁいたページは指に引っかからず飛んで読めないようにしてたんだよ・・・」と言うコナン。

一度見つけられたのは1枚ずつ丁寧に日記を読んでいたからなのです。

 
「しかし小童・・・その仕掛けのある本がこの1万冊の中のどれかがわからんと・・・」と次郎吉が聞くと、「それもわかるよ!」とコナンは答えました。

「いくら見つからない仕掛けをしてても・・・おばさんが一度やったみたいに1枚ずつめくれば見つかっちゃうでしょ?でも御主人はおばさんには絶対見つけられないと言ったんだよね?」と言うコナン。

公華がぜーったいめくらないページに挟んであるというのです。

「奥さんが嫌いな推理小説や怪奇小説は・・・昴さんと愛ちゃんが調べたよね?」と蘭が言うと、「その本ならもうおばさんが念入りに調べてるよ!紙を探すだけなら読まなくてもいいからさ!」と推理小説や怪奇小説ではないと言います。

「じゃあどんな本なのよ!?もったいつけずにさっさと教えなさいよ!」といらつく園子に「めくる必要のないページがある本だよ!そのページを読んでも意味がないというか・・・そのページに書いてあることよりもっといいことを教えてもらってるっていうか・・・」とコナンは言いました。

 
その言葉に沖矢は「料理本の・・・『肉ジャガ』のページですね?」と答えます。

夫の母直伝のレシピがある公華にとって、肉ジャガの作り方を書いたページは見る必要がないのです。

すぐに小五郎は料理本を出し、早速めくりました。

しかしその時、急にで電気が消えて暗くなりました。

園子だけがキッドが来たと喜んでいます。

外では中森警部が、出入り口を厳重に固めるよう部下に指示します。

 
次郎吉はたとえキッドが来てもこの暗闇であの絡繰箱は開けられぬわ!と言った時、オルゴールの音が聞こえてきました。

大きな古時計です。

続いて防犯装置の柵が閉まった音もしてきました。

次郎吉が明かりの復旧を命じる中、コナンと小五郎は絡繰箱の所へ駆けて行きました。

 
鉄柵は降りているものの、絡繰箱はテーブルの上に乗ったままです。

しかし、よく見ると『箱の中身は頂戴した』と書かれたキッドカードが付いています。

怪盗キッドの絡繰箱 日記(91巻 FILE6)ネタバレ

「あの暗闇の中、子おわずかな時間で三水吉右衛門の絡繰箱を開けたと申すか!?」と驚く次郎吉。

「見事にやられたわね」と灰原が言うと、阿笠博士は次郎吉にもう帰っていいか尋ねます。

しかし柵と連動した防犯シャッターが閉まっていることからキッドはまだ中にいるという次郎吉。

「全員の顔を引っ張ってでも・・・彼奴を見つけてくれようぞ!!」と言いますが、「ここに絡繰箱を展示する条件として・・・この図書館に来たお客様達には一切無粋なまねをなさらないでと・・・」と公華に反対されてしまいます。

「しかし奥さん・・・あんたの旦那の遺品である月長石が・・・」と次郎吉が言いますが、公華は「宝石の一つや二つ・・・わざわざ箱を開けに来てくれたお駄賃としてくれてやりますわ・・・」とキッドを捕まえる気はありません。

そして「私が本当に手に入れたかったのは・・・宝石と一緒に入っているもう一つの物の方・・・」と公華は和食の本から箱の開け方を書いた紙を取り出し、早速箱の中身を確認しようと言います。

「じゃが、そのもう一つの物も彼奴に取られてしまったかもしれぬぞ・・・」と次郎吉が言うと「大丈夫ですわ・・・それに価値を見いだせる者は・・・この世ではもう私しかおりませんので・・・」

 
その時阿笠博士は「痛たた・・・」とお腹を押さえました。

灰原に促されてトイレに行き、ズボンのまま便座に座って考え事をしていると、「おい・・・オメ―まだ箱開けてねぇだろ?」とトイレの上からコナンが顔をのぞかせました。

「な、何じゃコナン君!?トイレ中じゃぞ!?」と博士は慌てますが、「何がトイレ中だよ?ズボン降ろしてねーじゃねぇか・・・」とコナンは突っ込みます。

「それに、博士は俺と2人きりの時、オレの事を『コナン君』とは呼ばねぇし・・・右手の絆創膏・・・博士が人差し指に巻いたのは第二関節・・・指先じゃねーよ・・・」と指摘を連発。

「そもそも蘭と似たような身長の博士が・・・椅子に乗ってつま先立ちにまでなった蘭でも取れなかった本を・・・何で簡単に取れるんだよ?あれは恐らく博士の足が太いのを利用しヒザを曲げて背を低く見せてたオメ―が・・・あの本を取るときだけヒザを伸ばしたから・・・そうだよな?怪盗キッド!!」

 
コナンに言われると同時に変装を説いたキッド。

「どうしてわかった?オレがまだ箱を開けてねぇって・・・」とキッドはコナンに聞きます。

「『大きな古時計』はアメリカ人のヘンリー・ワークが1876年に作曲したが・・・日本に伝わったのが1940年・・・幕末の絡繰師が知るわけねぇよ・・・あれはオメ―がスマホで流したんだろ?」

「ピンポーン!」と拍手するキッド。

「でもいいのか?宝石を調べなくても・・・オメー何か特別な宝石を探してんだろ?」とコナンが聞くと実はあの宝石、公華の夫がスリに盗られたのを後ろにいたキッドがスリ返していたものなのです。

そしてその月長石、石言葉「純粋な愛」は絡繰箱の中に日記と共に入っていました。

 
「なるほど・・・もうチェック済みだったワケね・・・」と言うコナン。

「まぁここへは・・・売られたケンカを買いに来ただけだから・・・今回はこの辺で帰らせてもらう・・・-ってあれ?開かねぇ・・・」

トイレの外で、沖矢がドアを押さえています。

「帰る前に返していただこうか・・・君が撮った私の写真を・・・アレが出回ると困るんでね・・・」と言う沖矢の言葉に「そういやぁ首に何か付けてたな・・・メカっぽいの・・・」とキッドは写真を撮ったときの事を思い出します。

 
その時、また停電が起きました。

腕時計のライトを頼りにキッドの方を見るもすでに姿が無く、スマホだけが置いてありました。

それから12時間後。

まだ中森警部は図書館の中を捜索し続け、キッドは逃げ回っているのでした。